イオンは言わずと知れた日本一の売上を誇るGMS(総合スーパー)です。全国各地にショッピングモールを構え、ランドセル市場ではトップクラスのシェアを誇ると言われています。
その一環で学習机も多くの店舗で扱っていましたが、現在はごく一部に限られています。2022年度以降、少なくとも大阪近郊で扱っている店舗は消滅してしまいました。
イオンは十数年前までコイズミファニテック、オカムラ、イトーキ、ヒカリサンデスクなど、大手メーカーの学習机を扱っていたものの、現在は基本的に自社オリジナル商品をメインに扱っています。以下、それらについて詳しく見て参りましょう。
※2024年5月7日更新
イオンの学習机
エイアイエス・コンパクトシンプルデスク
イオンの学習机と言えば、2020年度まで組み替え式の「できるんですく」が主力でした。しかしながら、2021年度以降はリビング学習をターゲットとしたコンパクトなデスクに大きく舵を切っています。
現在、イオンがメイン商材としているのは「コンパクトシンプルデスクCSD-01」です。組立家具などを扱っているエイアイエス(AIS)が作っています。それまでできるんですくを作っていた静和貿易が学習机市場から撤退したため、現在のイオンの学習家具の多くはエイアイエス製となっています。
コンパクトシンプルデスクは木目調ながら表面材はプリント紙で、カラーボックスの親玉のような質感です。同じくエイアイエスの「ロスタ」がほぼ同じサイズと材質、引出し1杯とコンセント付きで、楽天市場で税込11,800円からで販売されていることを考えると、割高感は否めません。
メーカー不詳・マルチデスク
次の「マルチデスクMF-1」はメーカーが示されていないものの、不二貿易の「シンプルデスク ハック」に形状が似ています。天板サイズはいずれも幅90×奥行55cmでベトナム製。イオンはワゴンに大きな引出しが付いていないものの、デスクライトとコンセントが付いていることを考えれば、決して割高とは言えないないでしょう。
メーカー不詳・フリースタイルシステムデスク
イオンは「できるんですく」はやめてしまったものの、2022年度から再び組み替え式デスクを復活しています。
「フリースタイルシステムデスク」はメーカー不詳ながら、不二貿易の「くみかえデスク ユッカ」に似ています。両者の価格を比較すると、イオンが割高ということはないとお分かりいただけるかと思います。ニトリの「くみあわせデスク(GL24)」と比較してもイオンのほうが劣るということはないでしょう。
堀田木工所・ナチュラルウッドシンプルデスク
2015年度からイオンは堀田木工所のデスクを扱っています。イオンのプライベートブランドであるトップバリュ・セレクトを冠した現行モデルの「ナチュラルウッドシンプルデスク3点セット」(TVS-HT22-3S-N)は、アルダー無垢にUFO塗装を施した国産品です。
国産品の3点セットで9万円以下という価格は手頃ではありますが、この価格なら個人的には家具の里×堀田木工所の「LIKKE(リッケ)」のほうが良いと思います。リッケなら天板がセラウッド塗装でキズに強いからです。ワゴンの引出しも多いうえに、天板の奥行を拡張することもできます。
LOWYA・NEWウィガン
イオンは2022年からベガコーポレーションの「LOWYA(ロウヤ)」ブランドの家具を、イオンスタイル幕張新都心店を皮切りに5店舗で販売しています。学習家具品群では「NEWウィガン」のほか、数アイテムを取り扱い中です。
もはやイオンにはオリジナルの学習机を作れるほどの販売力はありません。そう考えると、ロウヤの学習机を販売するというのは良い戦略だと思います。なお、価格はロウヤ楽天市場店などで購入するよりもイオンのほうが安いモデルもあるようです。
かつてはイオンも魅力的なオリジナルの学習机を扱っていたこともありました。しかし、残念ながら近年はそうではありません。ロウヤの学習机を検討していて、たまたまお近くの店舗で取り扱いがあれば足を運ぶ価値があるかもしれませんが、ほかで買ったほうが良いもののほうが多い印象です。
一方で、イオンはブラックフライデーに力を入れているため、セール時(11月後半)にかなりお得な学習机が投入されることがあります。過去にはイトーキのカモミールが破格で販売されていました。ブラックフライデー以外のセール時に投入されることもあるので、時々チェックしてみると良いでしょう。
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