浜本工芸に続き、カリモク家具も2026年度の学習家具カタログを発行しました。
カリモク家具は2024年度限りで「グランディ」と「パーチャー」、2025年度限りで「スパイオキッズ」の販売を終了していたので、自ずと新作デスクの期待が高まっていたわけですが、ようやく期待に応えてくれました。
というわけで、さっそく新作デスクから見て参りましょう。
※この記事は2025年7月9日時点の情報に基づいています
新作デスク「ノルエット」
2026年度のカリモク家具の新作デスクは「Nollett(ノルエット)」。デスク2タイプ×2サイズ、ワゴン、上棚、書棚というラインナップで、ベーシックデスクのスタイルです。
上写真は天板がオーク突板のピュアオーク色ですが、店舗限定モデルのウォールナット突板×ウォールナットナチュラル色もあります。
デスクの脚が2タイプ
ノルエットのもっとも特徴的なところは、デスクの脚が2タイプ用意されている点でしょう。SW3410モデルは2019年度まで販売されたいた「オークフォレスト」を彷彿とさせる脚形状、SW3400モデルはこれまで見たことがない台形脚となっています。
なお、いずれも天板幅は101cmと110cmの2サイズで、奥行は60cm。引出しはなく、背板に電源タップなどが収まるトレーが設けられています。
引出し2段のワゴン
ワゴンは「ユーティリティプラス」のように天板リフティング式ではないのに引出しは2杯のみです。また、引出内部材はカリモク家具のほかのデスクのようにシナではなく、レアテックスの合板となっています。
レアテックスはEBコート紙、つまり電子線を照射して表面の樹脂塗料を硬化させたプリント紙で、キズや汚れに強いのが特徴です。カリモク家具の学習家具では「マルチラックケア」に使われています。
コンパクトな上棚
上棚(ブックスタンド)はデスクの幅と同じではなく、コンパクトです。ワゴンの上にセットして使うこともできるようになっています。
エントリーモデルという位置付けか
品番 | 品目 | 税込価格 |
---|---|---|
SW3405ME | 101デスク | 70,400円 |
SW0407ME | ワゴン | 55,000円 |
AW0401ME | ブックスタンド | 25,300円 |
デスク+ワゴン 2点セット | 125,400円 | |
デスク+ワゴン+ブックスタンド 3点セット | 150,700円 |
カリモク家具がこのタイミングでノルエットを投入した意図はどこにあるのでしょう。これについて、私は「10万円くらいで買えるエントリーモデルが必要」と判断したためと考えています。
かつてその価格帯で買えるモデルとして「コーディ」がありました。しかし、現在は値上げによって、とても10万円では買えません。
カリモクの価格帯でも問題なく買えるお客さんさえ相手にしていれば安泰などと考えていると、見込み客がどんどん少なくなってしまいます。学習机をリビングダイニング家具の購入に繋げるためのドアノック商品と位置付けるならなおさら、多くの人にとって全く手が届かない商品ではなく、ちょっと手を伸ばせば買えるかもと思ってもらえる商品が必要です。
ノルエットはデスク本体に引出しがなく、ワゴンも2杯だけで、上棚もコンパクト。カラバリも2色に絞るなどして、できる限り価格を抑えたエントリーモデルの位置付けと考えられます。
アクタスが「フォピッシュ2」の廉価版として
「ポステル」を投入したような感じですね。もっとも、ポステルは早々に販売を終了してしまったので、ノルエットも思惑通りに進むかは現時点で未知数です。それでも、どこぞのメーカーと違って価格帯を意識してラインナップを組み立てているカリモク家具はさすがだと感心します。
ボナシェルタにパネル追加
新作デスクはノルエットだけですが、ほかにカタログ新登場のアイテムがいくつかあります。
ボナシェルタにはスチール製の「パネル」と、それにセットする「パネル棚板」が追加されました。クリアネルのパネルが人気で、ボナシェルタにも欲しいという声が強かったのかもしれません。
なお、これらは既に2025年2月頃から販売が開始されています。
クリアネルにサイドシェルフ追加
クリアネルのデスクに連結して使うことができる「サイドシェルフ」も新たに掲載されています。
もっとも、これは「シェルフHW20」に連結して使うタイプが先に販売されたもののすぐに販売終了となり、今年に入ってから代わりに投入されたというのが正確なところだと思います。
ディズニー関連が販売終了

スパイオキッズが販売終了となった他に、ディズニーのデスクライト、デスクマット、チェアもカタログから消えています。ただ、一部はまだ在庫があるので、お求めの方はお急ぎください。
KS0032が販売終了

デスクライトの「KS0032」もカタログから消えました。これ自体は特筆するようなデスクライトではないものの、KS0032の販売が終了したことにより、カリモク家具のデスクライトのラインナップから調色機能付きが消滅したことになります。
調色機能がないばかりか、カリモクのデスクライトはすべてシェード直下が眩しくなりがちなパワーLED仕様のうえ、今や高演色のRa90以上が珍しくなくなってきているデスクライト市場において未だに「Ra80以上」でドヤ!ですからねー。国産にこだわるとスワン電器に頼らざるを得ないとは言え、さすがに厳しいと思います。
以上、2026年度のカリモク家具の学習家具カタログの注目ポイントをまとめてご紹介しました。
ぶっちゃけ、ノルエットはあまり売れるとは思えません。「こういうのが欲しかった!」と思う消費者は限定的でしょうし、メーカーとしてもプッシュしていくつもりはないでしょう。それでもまず予算内の選択肢の一つに挙げてもらって、コーディなりユーティリティプラスを検討してもらえば十分だと思います。
なお、2025年度に続き、2026年度もカリモク家具は値上げしていません。ノルエット投入の効果もあり、消費者としては割高感を意識することなく商品を選びやすくなったんじゃないでしょうか。
ここ数年、カリモク家具はシーズン途中に追加アイテムなどが登場することもあるので、そのあたりも楽しみにしたいところです。
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