先日来、複数の読者の方からBenQ(ベンキュー)の「MindDuo学習用デスクライト」が品切れだとか、シングルアームの「MindDuo S 学習用デスクライト」に切り替わるのかといったご相談、ご質問がありました。結局はいずれも販売を続けるらしいという話で落ち着いたものの、どういうわけかまた在庫切れの状態に。
コロナ禍以降、半導体やコンテナの不足でモノ不足となることは常態化していたのでさもありなんとは思っていたのですが、どうやらそれだけではなかったようです。私の知らない間に、新商品が発売されていました。
※この記事は2023年5月3日時点の情報に基づいています
BenQ・MindDuo 2
BenQから新しく発売されたのは「MindDuo 2 学習用デスクライト(AR21)」です。もう1ヶ月以上も前の3月27日に日本でも発売されていました。
こちらは従来のMindDuo(マインドデュオ)の後継モデルと見られる「2」というナンバリングが与えられているにもかかわらず、あの独特の弓なり形状ではありません。いったいどういうことなのでしょうか。
弓なりじゃなくてもJIS規格AA形相当
最初、amazonの販売ページを確認しても照度に関する記述が少なく、これで本当に大丈夫なのかと不安になりました。しかしながら、BenQ楽天市場店の商品ページにはちゃんと書いてありました。上図の通り、MindDuo2はシェードが弓なり形状でなくともちゃんとJIS規格AA形相当を満たしているということです。
ちなみに、BenQの台湾版ホームページも参照してみましたが、そこにも”超越日本JIS最高等級AA標準”と書かれていたのには驚きました。JIS規格って、世界で、もしくは少なくとも台湾では通用するのですね。
光源埋め込み式+庇構造で眩しくない
ただし、JIS規格AA形相当なら学習用デスクライトとして優れていると言えるわけではありません。強力なLEDで直下は2,000ルクスを超えて眩しく、目の負担がハンパないってことは十分あり得ますからね。
しかし、そこはさすがのBenQ、MindDuoです。LEDは埋め込み構造とし、シェードに庇(ひさし)を付けることで、子供の目にLEDの光が直接さしこむのを防いでくれます。
ガルウィング式の反射板で拡散
MindDuo2には直下の眩しさを防ぐ構造を採用していることは分かりました。では、どうやって弓なり形状ではない、たった幅36cmのシェードで、机上面全体を照らせるほどのあかりを実現できるのでしょうか?
その秘密はどうやら、ガルウィング式の反射板にあるようです。反射板の形状を工夫するだけでなく、高反射の銀メッキ処理を施すことで効率良く光を拡散しているものと思われます。
スクリーン閲覧モードを搭載
このガルウィング式の反射板が功を奏しているのかどうか、MindDuo2にはスクリーン閲覧モードが搭載されています。同社「スクリーンバー モニター 掛け式ライト」の知見を得て、パソコンのモニターを照らすことなく、その周囲を明るくすることができるモードです。
これは小学生でもタブレットやパソコンを使う場面が増える昨今、うれしい機能だと思います。ちなみに、調色機能はもちろん搭載。2700ケルビンから5700ケルビンまで、7段階で調色可能です。
子供でも扱いやすい前面操作パネル
従来型のMindDuoは操作部がシェード上面でしたが、MindDuo2は子供でも見やすくて操作もしやすいシェード前面に設けられています。
しかも、多機能&高機能。読書モードとスクリーン閲覧モードはワンタッチで自動調光。さらに右端のダイヤルを回すと調光&調色が可能で、最適な明るさを逸脱するとインジケーターでお知らせしてくれます。ほか、子供が着席すると自動で点灯、離席すると自動で消灯。30分が経過すると休憩を促すアラーム機能も付いています。
特許取得済みボールジョイント
シェードとアームを繋ぐ部分には特許取得済みのボールジョイントが搭載されています。これによって、子供でもシェードを思い通りの位置に動かすことが可能です。
驚くべきことに、このボールジョイントは1万回のボールヘッドスピン試験をクリアしているということです。そのほか、アーム寿命試験も1万回、調光&調色ダイヤルの回転試験は1.5万回も実施するなど、耐久性は折り紙つきとなっています。
Doogdesign.小池和也氏デザイン
以上の通り、MindDuo2は細部までこだわって作られていることが分かります。これはもちろんBenQの優れた設計思想によるところが大きいと思われますが、今回はDoogdesign.のプロダクトデザイナー・小池和也氏がデザインしたということも大きいでしょう。
小池和也氏は「Lemnos(レムノス)」のウォールクロックなどのデザインも手掛けておられる方で、BenQではMindDuo2にも採用されているACアダプタや、シーリングライトのデザインもされています。単に美しいデザインを求めるのではなく、ユーザーにとっての使い心地を第一に考える姿勢が随所に見受けられる方です。
高演色Ra97
そのほか、MindDuo2はデスクライトとしてはこれ以上ないくらいの高演色のRa97で本来の色を表現できます。ブルーライトカット、ちらつき防止、電磁波防止なども各種認証に合格して抜かりなく。もう本当に完璧と言って良いほど素晴らしいデスクライトに仕上がっています。
そんなこんなで、おねだんナント税込34,800円!ブルー色もありますよ!
BenQ・MindDuo 2 Plus
いやー、34,800円…。いくら素晴らしいデスクライトとは言え、私などではちょっと試しに買ってみたいとは軽々しく言えません(苦笑)
でも実はそれだけじゃないんです。BenQには日本未発売の「MindDuo 2 Plus(AR20_D)」という隠し玉もあるのです。
こちらも小池和也氏がデザインしたデスクライトで、基本的なスペックはMindDuo2とほぼ同じと思われます。しかし、ひとつとんでもなく画期的な機能が備わっているのです!
座り姿勢検知リマインダー機能搭載!
MindDuo 2 Plusは、子供が顔をノートや本に近づけて勉強していると、センサーが感知して、「まっすぐ座ってください!」と音声で注意を促し、読み書きの際に頭を下げるという子供の問題を改善してくれるのです。
これは素晴らしい!だって、親がいちいち監視や注意をしなくて済むのですから。また、子供が姿勢悪く勉強している状態を良しとする「バルミューダ・The Light」とは正反対のアプローチだと感じます。
早く日本語に対応したモデルが発売されると良いですねー。MindDuo2が6,490台湾ドル、日本円で税込34,800円ですから、Plusは7,990台湾ドル⇒日本では税込42,800円くらいになるでしょうか。
というわけで、BenQのMindDuo2はただデザインがシンプルなだけじゃなくて、外見からはうかがいしれないほどに高機能かつ多機能、それでいて子供にとっても使いやすい操作性に仕上がっています。もうセールスポイントが多すぎて、どこからどう説明して良いやらワケが分からなくなってしまいました(苦笑)ですからこれはもう、34,800円でもまったく高くないと思います。
しかしながら、個人的にはMindDuo2 Plusの座り姿勢検知リマインダー機能をぜひ体験してみたい!果たして日本でも発売されるのでしょうか。また、その場合はいつ頃になるでしょうか。そんなことを考えつつ、発売を楽しみに待ちたいと思います。
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