以前にもお伝えしましたように、私はランドセルラックなんて必要ないと考えています。子供部屋はもちろん、リビングダイニングでも同様です。
今回はランドセルラック、コイズミファニテックのマルチラック、カラーボックス、オープンラックの4つを比較する形でその理由を説明したいと思います。
ランドセルラック
市販のランドセルラックが良くない理由は3つあります。
- 間違った片づけ方を覚えさせる可能性がある
- 小学校の間しか使えない
- 材質の割りに価格が高い
「モノの定位置を決める」というのは収納の基本としてよく言われることです。その点で言えば確かにランドセルラックは片づけを子供に習慣づけさせるのに良いと言えるのかもしれません。ただ、冷静に考えれば分かることですが、大人はこのような片づけ方(上写真右)をしていません。教科別に分ける収納の仕方はスペース効率が悪いのです。
片づけをするには考える力が必要です。モノの定位置を決めることは良いことですが、親が決めてあげることは子供が考えて工夫するチャンスを奪うことになりかねません。
次に、ランドセルラックは小学校の間しか使うことができません。メインがランドセルであり、前述の通りスペース効率が悪いため他に転用するメリットがないからです。
最後に、材質の割りに価格が高く、コストパフォーマンスが悪いと言えます。小学校の間しか使えないとなればなおさらです。
このように、市販のランドセルラックは良いところが一つもありません。ランドセルを置く場所を確保するために何となく購入してしまうのは分かりますが、一番良くないのは親の都合で子供の行動を管理しやすくしようとして購入することがあることです。そこにあるべきモノがなければ、親が発見しやすいからです。しかしこれは子供の自主性を奪ってしまうと私は思います。
コイズミファニテック・マルチラック
コイズミファニテックの「マルチラック」(Sラック)は、上記のランドセルラックと違ってもう少しザックリと片づけられるようになっており、収納のプロとしてもアリだと思います。
ランドセルを使わなくなっても、プリンターラックやその他の用途でも使えるように設計されており、小学校を卒業したら粗大ゴミにしかならないということはありません。ただ、最近は値上げや競合品の登場によって、ちょっと割高感が出てきています。
カラーボックス
ニトリのカラーボックスなら棚板の高さを変えることができるので、ある程度モノの大きさに合わせて効率良く収納することができます。また、低価格でコストパフォーマンスが良いとも言えますし、写真のようにインナーボックスを使えば引出しのように小物を収めることもできます。もう少し背の高いA4サイズ対応のものや幅61cmのワイドタイプなら、よりザックリと収納しやすいと言えます。
ぶっちゃけ、奥行が23cm程度しかない組み替え式デスクの本棚より、奥行が約30cmあるカラーボックスのほうが使い勝手は良いです。本ばかり収納するなら奥行23cmで十分ですが、書道セットなどの学用品を収めるには全然足りません。また、組み替え式デスクの本棚は幅が100cmあるので置き場所を決めるのが難しい一方、カラーボックスは買い替えも処分も気軽にできる価格なのが魅力です。
それでもカラーボックスは必ずしも使い勝手が良いものとは言えません。ニトリのカラボの場合は棚板の高さを変えられるのは良いですが、構造上どうしても頑丈とは言えません。また、見た目にチープであるうえに、ランドセルを置くには少々心許ない奥行です。リビング学習用にとりあえず様子見で使うならアリかもしれませんが、間に合わせの域は出ないと思います。
オープンラック
ランドセルその他諸々のモノを置く収納家具として、私は無印良品のステンレスユニットシェルフなどの背の高いオープンラックをオススメします。その理由は以下の通りです。
- ランドセルを寝かして置くのに十分な奥行
- ランドセルを置くのに耐えうる耐荷重性能
- 書道セットなどを置くのに十分な奥行
- 奥行があるので安定感がある
- 棚板の高さを調整可能
- ポリプロピレン製の引出しを置けば小物も収納可能
- その他オプションパーツが豊富
- インテリア的にもOKな見栄え
- シンプルな構造なので他の用途に転用可能
- リビング学習の場合は上のほうに親のモノを置けばOK
- 転倒防止パーツの取付けも可能
このようにオープンラックにはたくさんのメリットがあります。決して私は無印良品のまわし者ではありませんよ(苦笑)むしろ元々大嫌いなんです。無印良品は家具の素人集団ですから。それでもリニューアルによっていろいろ改善されて認めざるを得なくなったというのが率直なところです。
それはさておき、私はランドセルは寝かすか掛けるのが良いと思っています。ただ、重いランドセルを子供が小さなフックに掛けるのはなかなか大変です。学習机の横に掛けるスペースがないということもあるでしょう。一方で、ランドセルを寝かして置くのは子供にとって容易ですし、ガバッと開けて教科書などを取り出しやすいです。それができるのが奥行40cm程度のオープンラックなのです。
あとはもう説明するも読んでいただくのも面倒だと思いますので良いでしょう。逆にオープンラックのデメリットですが、本を置くには奥行が深すぎてスペースを持て余す、幅があるので本を立てにくいということが挙げられます。奥行が深すぎるのは致し方なしとして、本を立てるにはファイルボックスの開口部を手前にしてブックエンド代わりに使ってもらえばOKです。
というわけで結論ありきのような比較ではありますが、ランドセルラックは要らないですし、オープンラックを置いたほうが良いです。オープンラックなら大学生になっても使えます。もちろんオープンラックはシンプルな構造ゆえに使いこなすのに工夫が必要ですが、それこそ考えて片づける力を身に付けることができます。
本当は無印良品なんかに頼ることがないよう、学習机メーカーがオープンラックを販売してくれると一番良いんですけどね~。そうすれば間違って変なランドセルラックに手を出す消費者も減るとは思うのですが。
コメント 皆様からご質問・ご意見など
ランドセルの置き場には悩んでいたので大変参考になりました。うっかり買わずで良かったです!!
さて、我が家は新一年生に浜本工芸のno.7を注文し今待っている状態なのですが(机選びも椅子選びもすごくお世話になりありがとうございました)、メーカー製のペントレイってどうでしょうか。家具屋さんでは厚みや幅を考えるとピッタリサイズを市販で探すのは結構難しいからつけた方がいいと勧められました。代替品や使い勝手を含めて教えていただけると嬉しいです。
優妃ママさま
こんにちは~^^
浜本工芸のNo.07デスク、届くのが楽しみですね♪
さて専用のペントレーですが、私はまったく必要ないと考えています。
確かに引出しにピッタリのサイズですけど、厚みがあって彫りが浅く、ペンを乗せるだけという感じです。
机上に置いて万年筆を飾るには良いかもしれませんが、子供が片づけるには不便だと思います。
代替品については、滑り止めシートと100均のプラ箱を併用するかたちでよろしいかと思います。
詳しくは下記ページを参照してください。
”超簡単!100円均一の滑り止めシートで引出の中を仕切る方法”
こんにちわ
初めて、お聞きしてみます
今年の春、入学を控えています
机は、カモミールラグジュアリーを購入し、ランドセルは、横にかけたら、いいかなーと思ったんですが…
ランドセルに物が入ってなくても、かけづらそう…
大人の私でも、かけづらい…
今回の記事を見て、オープンラックがいいのかな~と思いましたが、前回の壁の色と会わせた方が、圧迫感がないというのは、オープンラックにも、通じるところが、あるんでしょうか
ななさま
はじめまして^^
イトーキのカモミール・ラグジュアリー、良いですね♪
ウチはランドセルを学習机の横に掛けたり、オープンラックに乗せたりしているんですが、よくこんな重いモノをこんな小さなフックに掛けるなーと感心します。
置くスペースがあるのでしたら、オープンラックはオススメですね。
色については確かに、壁がホワイト系ならラックもホワイト系が良いかもしれません。
ただ、ホワイトの書棚はたくさんありますけど、背板がないオープンラックは無印良品のスチールユニットシェルフのホワイトグレー色くらいで、他にはあまりないですよね。
棚板が動かせないものならいくつかありますけど。
背板がないオープンラックでしたら、フレームに色が付いていても後ろの壁が見えますから、あまり色は問題ないと思います。
カモミール・ラグジュアリーでしたら、無印良品のステンレスユニットシェルフのウォールナット材突板のものが色が合いそうですね。
ステンレスより木の感じが良ければ、オーク材ユニットシェルフやパイン材ユニットシェルフでも良さそうです。
早速、教えていただき、ありがとうございます
もし、オープンラックにするなら、棚板は、どれがいいかなと悩んでいたので、アドバイスまで、いただいて、助かります
オープンラックで検討してみます
ありがとうございます
ななさま
お役に立てれば幸いです^^
収納マンさま
お世話になっております。
続けての投稿失礼いたします。
ほみままです。
ここで質問させていただくべき内容なのか分からないのですが、
こども用のハンガーラックについて、ご教授いただけますでしょうか。
こども部屋には、クローゼットがあるのですが、こどもの自立をうながすため、ハンガーラックを購入しようと考えております。
そこで、どのようなハンガーラックにするべきか迷っております。
収納マンさまの下記ブログで拝見した
や
のようなシンプルなもので良いのかなと私は考えているのですが、
主人は下記のハンガーラックが良いのではと考えております。
こどもの自立をうながすための上記のようなハンガーラックは、
実際必要なのかどうかも含めまして、教えていただけると幸いです。
お忙しいところ恐れ入りますが、何とぞよろしくお願いいたします。
ほみままさま
こんにちは~^^
「手元をてらすリビングライト」のご応募もありがとうございました♪
ハンガーラックの件、もちろんこちらでOKです。
子供部屋にはクローゼットがあるということですので、今回購入されるのはおよそ小学生までに手が届きやすいものとして購入されるということだと思います。
逆に言うと、問題はその後ですよね。
人それぞれですので一概には言えないのですが、一般論で申しますと、お嬢様も中学~高校生くらいにはお母さんと同じくらいかそれ以上に洋服を持つようになると思います。
また、洋服以外にもいろいろとモノが増えることでしょう。
そのときに、あまり立派な子供用ハンガーラックがあっても困るのではないかというのが私の考えです。
1,000円程度のキャスター付きハンガーラックであれば、大人のコートが掛けられるくらいの高さにすることもできますし、比較的躊躇なく処分することもできるでしょう。
逆に、高価な子供用ハンガーラックですと、なかなか思い切って処分するのが難しくないでしょうか。
もし見た目のことを心配されているようでしたら、無印良品の「パイン材ユニットシェルフ・ワードローブ」のようなものはいかがでしょうか?
これ自体はそれほどオススメとは言えないのですが、これでしたらハンガーパイプの高さを変えることができ、上下の空間も収納に活かしやすいと言えます。
市販のランドセルラックもそうなんですけど、小型の収納家具をバラバラと並べると、見た目が悪いだけでなく、同じようなモノを分散して置くことになりがちです。
そうするとモノの管理がしにくく、片づけにくくなってしまいます。
家具は基本的に買い足すよりも買い替えするほうが合理的と言えるのですが、頭で考えるのとは裏腹に、使いにくい古い家具を手放すことができなくて、思考停止に陥ってしまうというケースを私は今までにたくさん見てきました。
そうならないために、手放しやすい家具にするか、逆に組み替えれば長く使えるような家具をオススメしている次第です。
もちろん、高価な家具、思い出の詰まった家具でも躊躇することなく手放せるようでしたら、ご主人様がチョイスされたものも良いと思いますよ^^
ちなみに我が家は子供が小さい間はキャスター付きハンガーラックを使用し、数年前にそれは処分して、今はルミナスラックにハンガーパイプを上下2段設けて使っています。
収納マンさま
いつもお世話になっております。
ほみままです。
迅速なご回答ありがとうございます。
収納マンさまのおっしゃる通り、手放しやすい家具が将来的にも
よいと思いましたので、
キャスター付きハンガーラックを第一候補に検討いたします。
「パイン材ユニットシェルフ・ワードローブ」についても、ご教示をいただき、ありがとうございます。
無印良品でオープンラックも購入しようと考えておりますので、店頭に見に行って参ります。
また質問させていただくこともあるかと存じますが、その際も何とぞよろしくお願いいたします。