2025年度もナフコの学習机はニトリにガチ対抗!一方で高級モデルも

当ブログは広告を掲載しています。詳細はこちら

昨年の7月末にホームプラザナフコ泉大津店(大阪府泉大津市)が閉店しました。20年前、私が新婚のときに家具のほとんどを買い揃えた店です。

当時はまだナフコ21スタイル和泉店(大阪府和泉市)がなかったので、車で1時間以上も掛けて泉大津まで家具を買いに行きました。もちろん、そんなに走らなければ他に家具店がなかったわけではありません。

当時も今も、ナフコは九州・中国地方ではメジャーな存在である一方、大阪府以東ではマイナーです。しかしながら、国産家具メーカーからニトリの価格帯まで幅広く取り扱っており、家具のプロが見ても納得できる品質の家具が手頃な価格で買えるのが魅力です。新婚当時はお金がなく、さりとてプロとして妥協もできない私にとって、ナフコ泉大津店は本当にありがたい存在でした。

ナフコは学習机についても価格設定が絶妙で、オリジナルモデルは自社の利益第一ではなくユーザー本位であることが多い印象です。特に近年はニトリを強く意識しつつも、良い学習机を適正価格で買っていただきたいという思いが伝わってくるラインナップになっています。

さて、2025年度のナフコの学習机も私の期待に応えてくれるものとなっているでしょうか。カタログを参照しながら、順番に見て参りたいと思います。

※この記事は2025年1月8日時点の情報に基づいています

 

ニトリ対抗でシステムベッド推し

近年、基本的にナフコの学習机ラインナップはコイズミファニテックとくろがね工作所が推しです。静和貿易が学習机市場から撤退して以降、大商産業のデスクが増えていますが、コイズミとくろがねが2トップを務める体制が続いていました。

ところが、2025年度はシステムベッドがカタログのもっとも目立つ場所に掲載されています。これはおそらく、ニトリが「システムベッドデスク・デニッシュ25」のテレビCMを流している影響(もしくは便乗)でしょう。

「デスク付ベッド・ベイル」は従来のブラック系に加え、2025年度はホワイト系(上写真)も追加。カタログの一番後ろのページから見開きトップへの大躍進となっています。

基本的に私はベッド付きデスクに対してアンチの立場ですが、仮に子供部屋の広さが3畳しかないのであれば、こういうのもアリかもしれないと思います。

ナフコ版CDシリーズは価格据え置き

2025年度はコイズミファニテックの学習机で値上がりするものが散見されました。ナフコ版CDシリーズ(ミドルタイプ:NODR=上写真、およびハイタイプ:NODM)も値上げは不可避と思っていましたが、私の予想に反して価格は据え置かれています。しかも、昨年度と同様にシーズン最初から5千円引きのフライングセールです。

上写真の「NODR-934SWWLB」は現在、セール価格で税込74,800円となっています。ニトリの「くみあわせデスク・DL02」(同69,990円)よりもワイドなデスクライト、ランドセルハンガー、デスク奥行拡張天板、引出しは全段フルスライドレール、鍵も備えて、たった5千円ほどしか違いません。

いやはや、こんなダンピング価格で売られたら、ほかのメーカーも販売店も商売あがったりですよ(苦笑)

 

これ必要?新作「NODR-715/716」

2025年度のナフコの学習机ラインナップにはもちろん新作デスクもあります。そのひとつがコイズミファニテック製の「NODR-715SWWPR」(ホワイトウォッシュ×パープル)と「NODR-716SWTBK」(ウォルナット×ブラック)です。写真がないのでカタログでご覧ください。

NODR-715/716は3パターンに組み替えができるステップアップデスクで、デスクライトは「ECL-6111/612」を搭載しています。直線的でシンプルなデザインは魅力的ではありますが、ナフコ版CDコンパクトが税込74,800円で買えるのに、このスペックで同69,800円は高すぎです。デスク奥行拡張天板もランドセルハンガーも鍵もなし、おまけに完全なパネル脚ですからなおさらでしょう。

もっとも、くろがね工作所製の「PTN-24M」が同様のセットで同79,900円という価格ですから、それと比べたらコッチのほうが安いと感じる人はいると思います(ただし、PTN-24Mの天板はアルダー無垢)。NODR-715/716が割高に感じられるのは、ナフコ版CDコンパクトがチート級に安すぎることによる弊害なのかもしれません。

ちなみに、NODR-715/716が登場した一方で、「ルトラ」のシェルフデスク「NOD-7812/7834」は販売終了となったようです。これは非常に残念。

 

「コンバー」は実質値下げ

2024年度にナフコ版CDコンパクトが安すぎた影響をモロに受けたと考えられるのが、大商産業製の組み替え式デスク「コンバー2」。税込74,800円のナフコ版CDコンパクトを前にして、同69,900円という価格ではまったく歯が立たなかったに違いありません。

そこで2025年度の「コンバー3」は国産家具並みの低ホルムアルデヒド(F★★★★)に改良しつつ価格は59,800円に実質値下げ。この価格ならニトリの「くみあわせデスク・GL24」の対抗馬としての役割を果たしてくれるんじゃないでしょうか。

 

カタログ表紙に大躍進!「クライフ」

次の「クライフ」も写真がなくて申し訳ありません。クライフは大和通商が製造しているオーク突板のベーシックデスクで、2025年度は上棚だけ「2」にリニューアルされました。上棚をシンプルな構造にすることで、販売価格を維持しています。

クライフは昨年度に引き続きナフコ21スタイルのオンラインショップに掲載されていませんが、今年度はカタログ表紙に登場する大躍進となっています。個人的には特に評価していないのですが、ナフコとしては少なからず手応えを感じているのでしょう。デスク+ワゴン+上棚の3点セットが税込57,900円という割りと値ごろ感のある価格で、オーク突板、テーパー脚というところが、支持されている理由なのかもしれませんね。

 

「クローゼ」は価格引き下げ

クライフが大躍進となった一方で、掲載位置が大幅に格下げされたのが「クローゼ」。昨年度に新作として登場した「クローゼST」はデスク+上棚+オープンワゴンの3点セットが税込64,800円という価格で、私も見た瞬間に首を傾げたくらいですから、普通に売れなかったのでしょう。

ただ、今年度は「クローゼ2」(上写真)にリニューアルし、ワゴンは引出式に変えたうえで価格は税込39,900円と大幅に下げてきました。なので、今年度は売れるかもしれませんが、逆に昨年度の値付けはいったい何だったんだろうかと不思議に思います。

 

書棚3分割!「エデン」

2025年度のナフコの学習机には興味深いデスクがひとつあります。その名は「エデン」。書棚が3分割できるという組み替え式デスクです。

書棚が4分割というのはニトリの「くみあわせデスク」ですが、これはニトリが特許を押さえています。そこでエデンは書棚を3分割にしたんでしょうけど、残念ながらむしろニトリの4分割のほうが良いと感じさせられる商品になってしまった感じがします。

おまけに、組み替え式デスクには無用と思える足元棚付き。デスク側面のマガジンラックもレイアウトによっては活用できないことが多いように思います。総合的に、”斜め上を行ってしまった”感の強いデスクと言えそうです。

 

ナフコ版「ファミオ」も登場


※上写真はカタログモデル

ここまでの話だけだとナフコはニトリに対抗意識を燃やして低価格帯にばかり注力していると感じられるかもしれないですが、もちろんそんなことはありません。2025年度はコイズミファニテックの新作電動昇降デスク「ファミオ」(上写真)のナフコオリジナルモデルを投入しています。

「NODD-718MOBK」はファミオから天板下の棚を省いて価格を抑えたと思われる仕様。税込79,800円ですからカタログモデルよりも約33%安くなっている計算です。楽天市場でカタログモデルを買うのとほとんど変わらない価格ではありますが、大手家具販売店としては十分と言える価格設定だと思いますよ。

 

堀田木工所「グロース」が値下げ

国産デスクはどうでしょう。堀田木工所のカタログモデルは2025年度の値上げはありませんでした。が、しかし、ナフコで扱っている「グロース」が値下げするとはまったくの想定外でしたね!

上写真の2点セットは2024年度、税込72,800円だったんですよ。国産にしてはそれでも十分に値ごろ感があったはずですが、2025年度は5千円下げて同67,800円(約6.9%ダウン)にしてきたんですから驚かないほうがおかしいでしょう。

グロースは幅90cmと100cmの2サイズ、3色展開。書棚はデスク奥行と同じ幅55cmに加え、デスク幅と同じ幅90cmと100cmもあり、もちろんワゴンも用意されています。これは売れるんじゃないでしょうか。

 

浜本工芸「レッグナイン」は値上げ

ナフコ×浜本工芸・レッグナイン

出典:ナフコ21スタイル

一方で、浜本工芸製の「レッグナイン」は上写真のデスク+上棚+ワゴンの3点セットで約7.5%の値上げとなりました。

カタログモデルの「No.09デスク」の3点セットが約6.6%値上がりしているのですから、妥当なところではあります。この価格帯を買える人はそれくらいの値上げは気にもしないでしょうし、「これで我が子も筑波大学へ…」なんて思惑もあるのかもしれません。

なお、「No.28デスク」のナフコ版「トゥースクエア」および「No.49デスク」のナフコ版「ブリッジNA」は価格据え置きとなっております。

 

というわけで、2025年度のナフコの学習机ラインナップは一見すると変わり映えしないように見えますが、消費者、競合店、メーカー、それぞれに対して、様々な駆け引きをしている様子が見て取れます。

やっぱり、ナフコ版CDシリーズがチート級に安すぎて、ゲームバランスをぶち壊していますよね(笑)消費者としてはうれしい限りですけど、取引のあるメーカーや競合店としては「マジすかー」ってなもんでしょう。

ともあれ、これだけ学習机に注力している販売店は他にありません。個人的にはどんどん東に勢力を伸ばしてナフコの素晴らしさを伝えていってもらいたいですねー。

関連記事

ニトリのシステムベッド「デニッシュ」で後悔しない?別の解決策をご提案
ニトリのシステムベッドデスク「デニッシュBD23AV」はセットでお得になっていると勘違いする方が多いのですが、コスパ悪いです。省スペースでもなく、むしろレイアウトが難しいです。収納は付いていますが、まったく十分とは言えません。何よりデスクがショボいです。
【2024最新】「ナフコ21スタイル」の学習机はニトリよりおねだん以上
ナフコ21スタイルの学習机売場はほとんどオリジナル商品で固められています。コイズミファニテックを中心に、くろがね工作所、大商産業、堀田木工所、浜本工芸など。以前に比べるとメーカーもアイテム数も絞り込まれましたが、魅力的な商品も多いです。
国産なのに激安!ナフコ×岡製作所「TVボード・スクエア180丸WN」
ナフコ21スタイルで「TVボード・スクエア180丸WN」を購入しました。製造は九州・大川の岡製作所。国産のローボードで表面材はウォールナット、幅は180cm、丸脚付きと、私のイメージにピッタリでした。しかも激安!普通ならベトナム製か国産なら...
Nスリープよりおねだん以上!ナフコ「グランリーヴェTS-400」
ナフコ21スタイルのトッパー仕様ベッド用マットレス「グランリーヴェTS-400」は、ニトリのNスリープ・プレミアムよりもコストパフォーマンスが良いと思います。安物に多い圧縮梱包ではないうえに、ボトムは持ち手が付いていて移動が楽。ベンチレータ...
この記事を書いた人
収納マン(芝谷 浩)

家具メーカーを退職後、2002年に収納スタイルコーディネーターとして独立。多くのご家庭の片づけの悩みを解決してきました。TVチャンピオン「収納ダメ主婦しつけ王」選手権で優勝するなどメディア出演多数。
長女が小学校に入学するのを機に学習机を購入してブログで報告したところ、学習机について相談が殺到。以後、「学習机評論家」としてメーカーの展示会や販売店に足を運ぶなどして日々情報収集に努めています。詳しいプロフィールはこちら

収納マン(芝谷 浩)をフォローする
ナフコ
スポンサーリンク

コメント 皆様からご質問・ご意見など