国産家具メーカーと聞いて多くの人が頭に思い浮かべるのはカリモク家具でしょう。その次は飛騨の家具だと思います。
ただ、飛騨の家具というのは、飛騨産業、シラカワ、柏木工、日進木工、イバタインテリアなどを中心とした総称です。飛騨産業という社名よりもキツツキマークのほうが馴染み深いかもしれません。
飛騨産業は学習机も作ってます。一昔前まではカリモク家具、浜本工芸、飛騨産業の学習机は国産御三家と言われるほどで、それなりに販売台数を稼いでいました。しかしながら、コロナ禍以前から値上げが続くなどしてシェアを落とし、近年は取扱店舗が非常に少なくなっています。
そんな飛騨産業の学習机が2024年12月にまた値上げされました。以下、詳しく見て参りたいと思います。
※この記事は2025年1月15日時点の情報に基づいています
2024年12月に8%前後値上げ
商品名 | 値上げ率 |
---|---|
コブリナ | 5.2~9.1% |
ビギン | 廃番 |
ソフィオ | 7.3~11.1% |
ソフィオsugi | 廃番 |
morino kotoba | 7.7~8.3% |
ロダン | 5.9~10.0% |
チェア各種 | 6.8~9.1% |
飛騨産業は2021年度以降、学習机カタログを発行しておらず、現在は総合カタログのみとなっています。そんなわけで、そもそも年度という区切りがありません。
今回の値上げは2022年12月以来で2年ぶり。アイテムによっては最大で10%程度になりますが、多くは8%前後にとどまっており、以前のように3割以上も値上げしているものはないです。
ビギンとソフィオsugiは廃番です。既に織り込み済みの情報とは言え、デスクのラインナップがコブリナ、ソフィオ、morino kotoba、ロダンの4台だけになってしまった現実を目の当たりにすると、改めて寂しく感じます。
コブリナと競合を比較
カリモク家具と浜本工芸の値上げが続いた一方で、飛騨産業はここのところ動きがありませんでした。そのため、飛騨産業は相対的に割高感が薄れてきていました。昨年12月の値上げでどのような変化が感じられるようになったのか、3社のデスクの価格を比較してみましょう。
たとえば「コブリナ」のW105デスク(TF310WP)+ワゴン(TF616)+ブックスタンド(TF580)の3点セットの場合、定価は税込264,000円です。競合となる浜本工芸の「No.09デスク」やカリモク家具の「ピュアナチュール」の同等の3点セットと比較しても、さほど割高という印象はありません。
ソフィオと競合を比較
次に、飛騨産業の学習机の中ではもっとも売れていると言われていた「ソフィオ」を競合商品と比較してみましょう。
ソフィオのW120天板+枠脚+ボックス脚の3点セット(MR312FB)は税込179,300円。同等の組み合わせで浜本工芸の「No.6000デスクユニット」とカリモク家具の「スパイオユニット」を比べると、こちらも同水準の価格に見えます。
スパイオユニットの価格を比較するとソフィオは少し高く感じますが、スパイオユニットの天板はオーク突板、ソフィオはレッドオーク無垢です。ナラ無垢を使っているNo.6000デスクが安すぎるのであって、No.09デスクでも同様のことが言えるかと思います。
飛騨産業が2年ぶりの値上げということでドキドキしていましたが、8%前後の値上げに落ち着いてホッとしました。カリモク家具や浜本工芸と比較して割高さを感じることもなくなったと思います。
ラインナップがコブリナ、ソフィオ、morino kotoba、ロダンの4つだけになってしまったことは残念ですが、個人的にはコブリナとmorino kotobaさえ生き残ってくれれば御の字です。今後、学習机でシェアを伸ばすということは難しいでしょうけど、頑張ってラインナップを維持してもらいたいと願っております。
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