知らない間に大塚家具製造販売のホームページに2016年度の新作学習机が掲載されていましたので、ちょっと紹介しておきたいと思います。
2015年度までの大塚家具製造販売の学習机は、イーゼル、コンテ、スケッチの3モデルでした。私の記憶が定かなら、大塚家具製造販売は10年以上、この3モデルを中心に展開していました。
で、2015年度はオイル塗装のソレンヌ、ポレット、ウレタン塗装のパステル、コンパスを投入。現在の大塚家具製造販売のホームページを見る限り、これらは掲載されていませんので、非プロパーという扱いだったのでしょう。現在は廃番となっているのか、継続しているのかは、定かではありません。
【関連】大塚家具製造販売のショールームに2015年度新作学習机を見に行ってきました!
美術の次はクインテット(五重奏)!?
出典:大塚家具製造販売
そして2016年度に新しく登場したのは、シンバル、カスタネット、ハーモニカ、トライアングル、リコーダーの5モデル。美術の次はクインテット(五重奏)っていうのがなんだか力が抜ける感じですが(苦笑)、今までのことを考えると、これだけ一挙に新モデルを投入してきたのには正直驚きました。
なぜ今更このタイミングで大塚家具製造販売が大量の新商品を投入してきたのかまったく分かりません。ただ以前にもお伝えした通り、大塚家具製造販売の学習机は中国製ながらコストパフォーマンスは非常に高いです。取扱店は少ないですが、店頭に並べば売れる勝算はあると思います。
2015年度はオイル塗装なんかに手を出しちゃって迷走した感がありますが、2016年度はセラウッド塗装という強力な武器を手に入れたことで、一気に仕掛けてきたと見るのが一番自然かもしれません。
セラウッド塗装とは?
大塚家具製造販売のホームページによると、セラウッド塗装の特徴は以下の通りです。
セラウッド※塗装の特徴
- 木の自然な風合いを活かします。
- 耐熱性に優れています。
- 防汚性に優れています。
- 家具を紫外線から守り、日焼けを抑えます。
※「セラウッド」「CeraWood」は、ウレタン樹脂塗装の一つであり、サンユーペイント株式会社の登録商標です。
セラウッド塗装はファインセラミック塗装とも呼ばれるもので、セラミックの粒子を混合したウレタン塗装です。ファインセラミック塗装は住宅の外壁材にも利用されています。
ここにも書かれている通り、実物を見る限り、確かにセラウッド塗装は風合いが良いです。カリモク家具のピュアオークとはまた質が異なりますが、同等と言っても差し支えないかもしれません。
耐熱性についてはまあ、ダイニングテーブルじゃないので、学習机には必要ない機能だと思いますが、ダイニングセットも主力商品とする大塚家具製造販売としては最高の塗料を手に入れたと言えるでしょう。
防汚性については、デスク天板に油性ペンで書いてもほとんど消すことが可能ということです。
セラウッド塗装は住宅の外壁材にも使われているくらいですから、家の中で紫外線から家具を守るくらいはまったく問題ないと思われます。
こうした特徴を見る限り、セラウッド塗装は現状では最強と言って差し支えないウレタン塗装と言えるでしょう。浜本工芸の採用するUVウレタン塗装は表面硬度こそ最強ながら、ツヤが出やすいですし、熱にも強くないですからね。油性ペンは余裕で落とせますが。
強いてセラウッド塗装を採用するデメリットを言えば、やはりコストでしょうか。オイル塗装とは比べ物にならないくらいコストが跳ね上がります。大塚家具製造販売はセラウッド塗装なら勝機があると見込んだうえで、生産量を増やして少しでもコストを抑えるために、一気に勝負に出たのではないかと考えられます。
堅牢な作りだが奥行に難あり
2016年度の大塚家具製造販売の新作デスクはすべてセラウッド塗装。天板材質はタモやオークを主材とし、硬いものが使われています。また、引出し底板は9mmと非常に厚く、桐の四方囲い構造で頑丈です。デスク天板上にコンセントがビルトインされており、使い勝手も良いです(カスタネットとリコーダーは背面に電源タップトレー)。中国製とは言え、総じてスペックは高いと言えます。それでこの価格帯なら、正直、国産品の堀田木工所や小島工芸の学習机よりも、大塚家具製造販売の学習机をオススメしますね。
ただ実際に、大塚家具製造販売の2016年度モデルから学習机を選ぼうとすると、これが実に厳しいのです。ハーモニカ65を除いてはデスク天板奥行は500mmか550mmしかないからです。トライアングルは奥行500mmながら組み替えデスクなので、本棚と組み合わせれば奥行741mmになりますし、シンバルの幅1200mmなら奥行の狭さをカバーできますが、全体的にちょっと奥行が狭いのが気になります。
既存のスケッチとコンテが奥行600mmなのでそれは残し、2016年度はリビング対応を進めた…ということなんだと思いますが、ちょっとこれはサイズ選定を見誤ったように思います。もっとも、奥行を短くすることでコスト削減を狙った可能性もありますが。
2016年度の大塚家具製造販売はかなり興味深い新作デスクを投入してきたと思います。ただ、ベーシックデスク好きの私としては、満足できるサイズのものがありません。ハーモニカ65は奥行が650mmありますが、ダイニングテーブルのようなデザインのデスク本体と、引出しがセンターに1杯というのがちょっと受け付けません。
大塚家具製造販売の2016年度の新作デスクには袖天板リフティング式のものが1台もないなど、変なところでコストを抑えようとする努力も見られます。スペックは高いですが、ラインナップは失敗だったと言えるでしょう。
【コメント】 皆様からご質問・ご意見など
収納マンさん、こんばんは!
昔、確かに大塚家具製造販売の机を、家具屋さんで見かけたとき、引き出しの底をコツコツしたら、最高に厚く、これよ、これ〜、と衝動買いしそうになりました。いい机ですね!
話は変わりますが、結局、デスクライトは、娘にせかされたので、エイヤーっとEK261に決めました。ホワイトは廃番で、在庫かぎりのようですね。届いたら、またレポートします!楽しみです(^.^)
事務員ママさま
おおお~~っ!EK261を購入されたんですね!
それは楽しみですねー。事務員ママさんがどんな感想を持たれるのか、とても興味深いですし、今後の私の判断にも大きく影響を与えそうです。
でもEK261って廃番になるんですか。
EK263のスペックでEK261のアームのものにバージョンアップするんでしょうかね?
それはさておき、大塚家具製造販売の引出し底板は本当にしっかりしていますよね。
それは事務員ママさんも知っているし、私も知っている。けれどお互い買っていないという不思議(苦笑)
大塚家具製造販売の学習机はスペックこそ非常にしっかりしているんですけど、肝心な何かが抜け落ちちゃってるんですよねー。
そこのところが本当にもったいないです^^;
収納マンさん、はじめまして。
学習机購入にあたっていろいろと調べるなかでこちらのブログを知り、過去記事も遡って読ませていただいてます。
いくつか店舗を見てまわって、大塚家具製造販売のトライアングルとヒカリサンデスクのKコンパクトに絞りましたが、決めかねています。
トライアングルは、デザインと木の感じがとても気に入っています。
ただサイズが我が家的には難ありで、収納マンさんも仰っている通り奥行50センチしかないことがまず気になります。さらに我が家は一部屋に姉妹ふたりの机を置くのですが、机ふたつを並べて置くためのスペースが220センチしかないのです。そこに100センチの机をふたつ並べたら、他に何も置けない、というか机の横のフックすら使えないですよね…。
ということで90センチ幅で探したのがKコンパクトなのです。こちらは奥行も60センチにできるし、ちょっと白っぽい色も部屋に合いそうかなと思っています。
ただデザイン的にちょっと子どもっぽい感じがして長く使うにはどうなのかな、と。
夫はサイズは本人達の使い方の工夫でなんとでもなるというのですが、私はそう簡単に割り切れず、悩んでいます。
今回長女の入学に合わせて、姉妹の机ふたつ同じものを同時に購入する予定です。よろしければアドバイスいただけますでしょうか。
Jackieさま
はじめまして^^
大塚家具製造販売のトライアングルかヒカリサンデスクのKコンパクト…どちらも私が好きなデスクのひとつですので悩ましいですね~^^;
設置スペースが幅220cmのところに2台を置くので幅90cmにするか幅100cmにするかといういことが一番の肝かと思いますが、私なら幅100cmにします。
幅100cmのデスクを2台置くと、2台を並べた横にはすき間が合計20cmしか残りません。
1人あたりで言うとたったの10cmで、手提げカバンひとつ掛けるのが精一杯になってしまいます。
一方で幅90cmのデスクを2台並べた場合は1人あたり20cmのすき間が生じ、ランドセルを掛けることもギリギリ可能かもしれませんが、かなり厳しいと言えます。
この場合、トライアングルにセット可能なチェアSCO12でしたら足元にランドセルを置くことも可能であることも、幅100cmのトライアングルをプッシュしているように思います。
他方、デスクの幅が100cmだと、ワゴンが使いやすいのが大きなメリットです。
幅90cmのデスクのワゴンの引出し最下段はファイルの向きを幅100cmのものとは90度変えた状態で収納する必要があります。
これは結構使いにくいですし、収納力もかなり下がります。
ちなみにいずれも本棚と組み合わせて、デスクの背面に本棚を置くレイアウトで検討されているんですよね?
それならばトライアングルの奥行50cmというのはあまり気にならないとは思うのですが、デスク単体だけだと教科書類の収納スペースが気になります。
お答えいただきありがとうございます!
説明が足りず申し訳ないのですが、机の後ろには本棚などは置かないつもりです。また上棚なども机とセットのものは付けず、当面は机の上にブックスタンドのようなものを置いて、教科書等を収納しようと思っています。将来的には他に本棚などを置いて、収納を確保するつもりです。
なので余計に奥行50センチがネックに感じるんですよね…。中高生になったときに十分な学習スペースを確保できるのか、それは幅90センチにするにしても悩むところなんですが。
そして、なるほどワゴンですね!
自分が子どもの頃はワゴンを大して活用できていなかった気がするので、あまり重要視していませんでした。確かにファイルの向きを変えた状態では使いづらそうですね。
困ったことに改めて両方のワゴンを見比べてみたら、Kコンパクトのワゴンのデザインが、並んだ丸が洋服のボタンのようでかわいくて気に入ってしまいました。でも収納量を考えると…。悩むポイントが増えたような(笑)
イスは、どちらの机にするにしてもキャスターとランドセルを置くスペースがついた木製イスにする予定です。トライアングルならSCO12で、Kコンパクトの場合はまだ決めていないのですが。
収納マンさんのアドバイスを念頭に、もう一度店頭で現物を見て考えてみますね。
Jackieさま
う~ん、やっぱりトライアングルの奥行50cmで悩んでいるのはそこだったんですね~。
近くに棚を置くスペースがあるのなら机と棚を2セット置けるはずだし、文脈から上棚に言及がないところを見ると机だけでは収納力があまりにも足りなさそうだったので、本棚の前にデスクを置く形かと思ったのですが…。
でもそういうことなら、”将来的には他に本棚などを置いて”というプランではどういう感じになるんでしょうか?
確かにデスクの天板の広さは重要です。でもそれ以上に、収納を確保することが重要です。
デスクの上に本立てを置くくらいの感じで考えておられるなら、本棚またはオープンラックは1人あたり幅45cm以上は必要です。
90cm幅のKコンパクトと幅45cmの棚を並べれば合計で135cm。サイドフックも活用するなら145cm以上必要です。
100cm幅のトライアングルなら合計で145cm、サイドフックも考慮すれば155cm以上となります。
小学校低学年までなら、デスクの上に本立て、そしてワゴンくらいでも、必要最小限の収納量は確保できると思います。
しかし通信教材や塾関連のものが増えると、とてもそれでは収まらなくなってしまいます。もちろん一般論としての話ですが。
”将来的には他に本棚などを置い”た場合に、家具の10cmの違いはかなり大きな違いを生みます。
たった1cmのことで収まらないことも多々ありますから。
無難に小さめを選べばそういうリスクはありませんが、やっぱりできるだけ広いスペースで勉強させてあげたいですもんね。
もし本棚を置く計画が、今後引越しをする予定に絡むのであれば現状では想定不可能ですが、そういうことでないなら今のうちに本棚のレイアウトをしっかりと考えておいたほうが良いと思います。
学校で使う教科書やノートはもちろん、通信教材、塾のファイル、他の習い物、絵の具セット、習字道具、ピアニカ、実験セット的な副教材、図画工作の作品などなど。
それらは言うまでもなく、机に近い場所に収納するのが得策です。
また、できれば最初からそれらの収納スペースを確保してあげたほうが、子供にとって混乱が少なくて良いと思います。
本棚などの置き場は、机とは別の壁面にとなんとなく考えていた程度だったので、収納マンさんのご指摘は耳が痛かったです。
物が増えていくことはもちろんわかりきっていることですが、どんなものがどれくらい増えるのか全く想像つかなかったので、その辺は実際に必要になってから考えようと思っていました。
ですが、収納マンさんのアドバイスのもと、メジャー片手に部屋のレイアウトを改めてあれこれ考えてみました。
結果、壁に沿ってL字に置けば、机と45センチ幅くらいの本棚ふたりぶん置けそうです。
実は最初に店舗でコイズミのビーノがツインデスクのように置かれているのを見て、こんな感じがいいとイメージしていたので、机を並べて置く以外の置き方はあまり頭になかったんですよね。
そして部屋であれこれ考えていて改めて思ったのは、部屋が家具で埋まるなぁということでした。机に本棚、将来的には二段ベッドも。
それもあって、結果として机はKコンパクトにしました。その方が部屋に馴染むなと感じたからです。圧迫感や存在感がなるべく少ない方がいいなと思ったので。
お忙しいなかたくさんのアドバイスをありがとうございました。おかげで納得のいく机が選べたと思います。今は届くのが楽しみです。
Jackieさま
ヒカリサンデスクのKコンパクトで決まりましたか!それは良かったですね~♪
でも本当に、デスクの幅10cmの違いというのは、実際の数字以上に大きな違いです。
確かにデスク上の作業面は広いに越したことはないですけど、デスクがコンパクトなほうが収納スペースが確保しやすいですし、レイアウトの変更も容易です。
いざとなれば、ワゴンを手前に出して補助スペースとして活用できますからね。
いや~、今回は良い判断をされたと思いますよー。
届くのが待ち遠しいですね^^