消費増税から早くも1ヶ月半が経ちました。
基本的に9月の家具業界は駆け込み需要で恵比須顔のところが多かったようです。10月からの反動減が怖いなーと思っていたのですが、週末に家具屋を回ってみても客足は良いように思います。なんだかんだ言っても、政府によるキャッシュレス還元事業が功を奏しているんでしょうか。
しかしながら、メーカーや販売店が苦しいことに変わりありません。販売店が増税後も税込価格を据え置きしているのを見ると、おそらくはメーカーが泣かされているのだと思います。
また、現金決済オンリーだったはずの藤光家具(堺市堺区)がキャッシュレスに対応していたのには驚きました。卸率を知っている身としては、ただでさえ少ない利幅からカード決済手数料なんて取られることに同情の念しかありません。
…とかナントカ言いつつ、私が家具を買うときはありがたくカードを切らせていただくつもりですけどね(笑)
冗談はさておき、消費増税のほか、原材料費、人件費、物流費などの上昇に、皆さん頭を悩ませているわけです。しかし、それらは既に織り込み済みのことで、既に何かしら手を打っているものだと思っていました。
ところが、どうもオカムラが年明け早々に値上げするそうなのです。
オカムラが2020年元日から学習机を7%値上げ
一般的に学習机の展開は毎年秋頃に始まり、3月末でいったん終了です。いくらピークが分散したと言っても基本的にその流れは変わりません。
そのため、新年度のカタログは毎年夏頃に発行し、翌年の夏に新しいカタログができるまで有効というのが暗黙の了解となっています。ですから、年度の途中で値上げという話はこれまであまり聞いたことがありませんでした。
しかし、オカムラはその慣例を破るようです。先日、2020年1月1日からホーム・インテリア家具を含むほとんどすべての取扱商品の価格を7%アップすると発表しました。
もっとも、年商が2,500億円近くもあるオカムラにとっては学習机の売上なんて微々たるものですから、ほかの事業部の方針に従わざるを得なかっただけでしょうけどね。
「クオーレ」はさらに値上げ?
過去にも大幅な値上げをしているオカムラがまた値上げをするとなるとますます割高感を感じてしまいそうですが、実は少なくとも今年の春までニーキュッパ(税込29,800円)だったオカムラ公式ショップ限定の「クオーレ」(上写真)はすでに値上げされています。現在は税込31,570円となっており、消費増税分2%を差し引いても約4%値上げされている計算です。
これ、さらに7%値上げされたら税込33,780円ですか。今年の春と比べると約13%もアップすることになるのですね。もっとも、クオーレは既に値上げしているので次の値上げはないのかもしれませんが。
誤解のないように申し上げておきますが、私は決してオカムラが値上げすることを否定的に見ているわけではありません。原材料費、人件費、物流費などが高騰し続けているのですから、事業を安定的に継続させるには値上げもやむなしです。今年は既にカリモク家具、飛騨産業、杉工場、くろがね工作所、ニトリなどが一部もしくは全部の値上げとなっていますから、企業努力にも限界があるというものでしょう。
ただ、シーズン最盛期の値上げは売場で混乱を招きかねないですね。実際のところクオーレが値上げされるかどうかは分かりませんが、オカムラの学習机の購入を検討されている方はお早めにご購入いただくのが良さそうです。
関連記事


コメント 皆様からご質問・ご意見など