オカムラ(オカムラ製作所)と言えば、天板昇降式デスクの「pierna(ピエルナ)」。ピエルナは近年のオカムラの学習机の代名詞であり、ピエルナ・ホニャララという感じで派生商品を展開してくのが常でした。
ピエルナの人気が下がってからも天板昇降式デスクにこだわり続けて「sorano(ソラノ)」、「sorano prettia(ソラノ・プリティア)」、「NOVEL(ノベル)」を発売したのですが、2015年度はスマートパッケージデスク「Kliro(クリロ)」と「calin(カラン)」、2016年度は広さ(奥行)調節タイプの「Tenuto(テヌート)」を発売。テヌートに手応えを感じたのか、2017年度はノベルとプリティアに広さ調節タイプが追加されました。
ノベル・広さ調節タイプ
2016年度にテヌートが発売されたときは、ベネッセ×カリモク家具の「学びデスク」に「広さ調節タイプ」が登場したのと同じ流れかと思いました。テヌートはデザイン的にも学びデスクの広さ調節タイプに似ていますからねー。
しかしながら、天板昇降式デスクのノベルとプリティアに広さ調節タイプが追加されたことは意外でした。プリティアはそこそこ人気があるデザインながら、ノベルはそんなに人気がないと思っていたからです。ソラノに広さ調節タイプを追加したほうが良かったんじゃないかと思いましたが、そうするとテヌートとあまり見た目の差別化ができないために男の子用にノベルをベースにしたのかもしれません。
ともあれノベルは天板昇降式もろとも天板がナラ突板からホワイトオーク無垢にバージョンアップ。価格はワゴンとセットで115,760円からとなっています(楽天市場にて2016年9月5日現在)。まだ実物を見ていないのでひょっとしたら引出しも良くなっているのかもしれませんが、いくら学びデスクの広さ調節タイプよりは安いとは言え、今まで通りの品質であれば、ちょっと手が出ませんねー。
ソラノプリティア・広さ調節タイプ
ソラノプリティアは天板昇降式デスクも含めて、天板はMDF合板のまま。そのためノベルよりはお手頃価格となっておりますが、それでも広さ調節タイプのワゴンセットで81,200円から(楽天市場にて2016年9月5日現在)。
どうしても広さ調節タイプが欲しけれど学びデスクの広さ調節タイプには手が出ないという方にはありがたいのかもしれませんが、普通に考えれば非常に割高感がありますね。
オカムラとしては、ともすれば安売りばかりしている他の学習机メーカーと競争する気はさらさらないのでしょう。とは言え、そういうスタンスが顕著になればなるほど、売場でオカムラの学習机を見る機会がなくなっていきました。
オカムラのホームページで販売店リストを見て驚愕しましたよ。マトモに扱っているのはオカムラのおひざ元である神奈川県の大正堂と村内くらいですからね。商品の良し悪しはさておき、ハッキリ言えば価格競争力がないのですよ。
ベネッセ×カリモク家具の学びデスクだけでなく、教育関係で天板昇降式デスクを扱っているところは他にも、学研×コイズミファニテックの「毎日のデスク」、小学一年生×イトーキの「集中デスク」もありましたね。オカムラも今でこそ天然木を扱うようになりましたが、質実剛健で教育ママ&天才児向けというイメージがあります。
そしてベネッセは天板昇降式デスクの不振により広さ調節タイプにシフト。オカムラも同じ流れとなりました。今後、他にも追随するところが出てくるのでしょうか。
基本的に私は、この広さ調節というギミック自体は悪いとは思いません。リビングダイニングに置くなら奥行は浅いほうが置きやすく、本格的に受験勉強をする頃には奥行が広いほうが良いからです。
ただ、奥行を最大にしたときのブックエンドがちょっと中途半端だなーと思います。実際、このブックエンドの大きさでは本を立てるのはかなり難しいですよ。それとやはり、オカムラの学習机を見る限りは割高に感じるのがネックですね。
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