今回は子供にリビングダイニング学習をさせるうえで役立つ記事があったのでシェアさせていただきたいと思います。

「良いこと言うなー。誰が書いたんだろう?」と思ったら、「親力」で有名な教育評論家の親野智可等(おやのちから)先生でした。私のような胡散臭い評論家ではなくて(苦笑)、公立小学校で23年間も教師を務めた実績のある教育のプロです。
リビングダイニング学習の注意点
この記事で重要なのは、既に語られていることが多いリビングダイニング学習のメリットよりも、むしろデメリットのほうです。記事では実際の事例として以下のように書かれています。
伊藤さんの小学4年生の長女はずっとリビングで勉強してきましたが、3年生の終わり頃から勉強への意欲がなくなってきたそうです。宿題にもなかなか取りかからず、何度も叱られてようやくやり始めます。親が書店で買ってきた問題集もやることになっているのですが、それもやりません。それで伊藤さんは夫に愚痴をこぼしました。すると、夫からは思いがけないことを言われてしまいました。
なんと、夫は「お前が近くで見張っていたら、オレだってやりたくないよ」と言ったのです。
これ、すごくよく分かります。なぜなら、ウチがまったく同じ状況だからです(苦笑)実際、私も妻に同じようなことを言ったことがあります。
幸い、このケースでは母親のほうが冷静になって、子供に対して否定語を使い過ぎていたと反省したようです。「~したらダメ」ではなく、「~したほうが良いよ」という風に肯定語を積極的に使うようにするとともに、できていないところを指摘するよりもできたことを褒めるようにしたということです。
リビングダイニング学習にはこのようなデメリットもあります。より正確に言うと、今回のケースではリビングダイニング学習という方法自体は決して悪いものではないものの、子供に対するコミュニケーションの取り方が適切ではないのです。
割れたグラスと割れていないグラスが並んでいるとき、人間はついつい割れたほうを見てしまうという習性があります。子供の勉強の場合は、できていることが当たり前で、できていないところをついつい指摘してしまうというわけですね。
必ずしも褒める必要はなく、黙って見守るだけでもOK
そうは言っても、特に日本人はネガティブ思考なのでついつい否定語を使ってしまいがちです。私なんてネガティブ思考の塊のような人間ですから、意識してポジティブな言葉を使おうとすると、自分で自分が気持ち悪くなってしまいます(苦笑)
ですから、私は基本的に子供に対して勉強のことであれこれ言うことはありません。勉強しなくて苦労することになっても、それは本人の問題じゃないですか。「あのとき、なんでもっと注意してくれなかったんだ!」なんて、子供は絶対に言わないと思いますよ。
勉強って、自分の好きなようにやっていたら楽しいものです。スポーツも仕事も同じですよね。なのに、それを分かっていないと、「勉強しなさい!」、「人並みに働け!」などと言ってしまうのです。
個性を見極めたうえで適切なサポートを
それはさておき、教育論では「褒めて伸ばす」的なことがよく言われますが、私はそれすらも必要ないと考えています。ベースとしては、信じて待つというスタンスでOKです。逆に言うと、信じていないからついつい口出ししてしまうのではないでしょうか。
私が開発した性格分析ツールに「収納なび」というのがあります。生年月日を入力するだけで性格とその人に合った片づけ方が分かるというスグレモノです。
収納なびのルーツは個性学で、子供の性格を理解し、その子に合った育て方を知るうえでも役立ちます。実際に、個性学は教育の現場でも使われています。
収納なびの診断結果で内面キャラが「りくのなかま」(イリオモテヤマネコ、ウサギ、クマ、バク)と出た場合は、褒めてもあまり意味がありません。りくのなかまは褒められることよりも、実際に何を得られるかのほうが重要なのです。
「そらのなかま」(ヒヨコ、ツバメ、フクロウ、ハト)の場合は、褒めるよりも構ってあげることが大切です。ただし、ツバメとハトはベタベタと構うのではなく、うまく自尊心をくすぐってあげると良いでしょう。
「うみのなかま」(デンキクラゲ、イルカ、クジラ、ラッコ)に対しては、大袈裟に褒めまくっても問題ありません。気分にムラがあるので、凹んでいるときはそっとしておき、乗っているときはヨイショしてあげましょう。
今回紹介した記事の後半にも書かれているように、学習机をどこに置こうと、子供によってはあちこちで勉強します。我が家の場合も、娘は机に張り付いたようになっていますが、息子は家中の至るところで勉強します。ですから、学習机をどこに置くかということはまったく問題ではありません。
また、親子でコミュニケーションを取ることが大切であることは間違いありませんが、それも内容次第です。子供にも人格というものがありますから、親であれ言われっ放しはイヤでしょうし、それがイヤだと親にうまく伝えられないことも多いと思います。
人間は得てして他人の短所を見てしまいがちですが、性格のプロでもある私に言わせれば、性格の短所と長所は表裏一体です。短所には目をつむり、子供を信じてジッと見守る胆力が親には求められるのではないでしょうか。
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