ようやく、くろがね工作所の2019年度学習家具カタログを入手しました。まだ店頭にないところのほうが圧倒的に多いものの、徐々に入手可能となることでしょう(2018/09/21現在、WEBカタログは未公開です)。
2019年度の主なニュースは展示会レポートで既報の通り。今回はカタログを見て改めて気付いた点などを中心に取り上げてまいりたいと思います。

SOHO=中高生向けが鮮明に
くろがね工作所の2019年度カタログの表紙を飾ったのは新作の「Latick(ラティック)」です。ラティスのようなパネルを装備可能なシンプルなアルダー無垢のデスクですね。
元々くろがね工作所はコイズミファニテック以上にカラーデスクが強い印象があったのですが、ここ数年はカタログの前半はほとんど天然木のデスクで占められています。しかし、今年は例年以上にSOHO(スモールオフィス/ホームオフィス)のイメージが強まっているように感じました。
どうしたことかと思って過去のカタログを遡ってみたところ、木製椅子ではなく回転チェアをセットした写真が増えていることに気づきました。実際、ラティックは回転チェアをセットしたイメージ写真しかありません。
これはおそらく、小学校高学年以上や中高生をターゲットにしているためで、回転チェアを組み合わせることで子供っぽく見えることを回避しているのでしょう。
なお、SOHOというのは本来、いわゆる在宅勤務や自営業者を指すことが多かったですが、最近は書斎机と呼ぶと地味なイメージがあるためか、書斎に代えてSOHOという言葉を使うことが増えている印象です。
それはともかく、ラティックは近年好調と言われるシェルデに比べると明らかに高価で、果たしてどれほど売れるのかなーという疑問があります。競合となり得るのはコイズミファニテックのリファルドやビーノあたりでしょうか。
クラシック・ハイタイプ終了
2018年度にキュートガールとクールボーイそれぞれにクラシックが登場しましたが、2019年度はいずれもロータイプのみとなり、ハイタイプ(上写真)は継続されませんでした。
2018年度は従来のキュートガールとクールボーイが早々に完売となったと聞いております。つまり、クラシックタイプに相当数が流れると予測したものの、フタを開けてみればそれほどではなかったということなのでしょう。
なお、2018年度は従来からのキュートガールとクラシックでデザインが少し違いましたが、2019年度は本当に色が違うだけという様相です。非常に合理的ですね。
デスクライトはシングルアームが主流に
ハイタイプは従来通りにT型デスクライトが主流ながら、ロータイプは新型のシングルアームタイプ(TS-A19)が主流になりつつあります。
これは従来のアーム型(TS-A16LED)よりも圧迫感が少ないだけでなく、コストを抑えたモデルです。調光機能はなく、単品販売ではコンセントボックスが付属しません。
ARで恐竜が飛び出すデスクマット
あと興味深いところでは、スマホのAR機能を使って恐竜が飛び出して見えるデスクマット(上写真)が発売されています。
「小学生にスマホなどけしからん!」とおっしゃる方もいるかもしれませんが、個人的には面白い取り組みだと思います。事前にアプリをダウンロードしておいて、店頭で試してみてはいかがでしょうか。お子さんが学習机に興味を示すきっかけになるかもしれません。
そのほか、2019年度のくろがね工作所のカタログからはランドセル(ハネッセル)が消えました。これは今年からメーカーがKMWから水野鞄店に変わったことが影響しているのでしょうか。もしくは学習机自体が新入学需要が減ってきたためかもしれません。
なお、2018年度から2019年度の継続商品については価格に変更はありません。
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