※2015年9月撮影
学習机のまち・大阪から、貴重な財産が失われようとしています。2017年2月26日(日)を以って、コイズミファニテックのショールーム「コイズミファニチャープラザ」が閉館してしまうのです。
サラバ!日本一の地方都市・大阪!?
コイズミファニテックのホームページには既に2017年1月12日付けのお知らせでこの件が告知されていますが、実は私はもう少し前からこの事実を知っていました。
もちろん、そのときはショックでした。いよいよコイズミファニテックも大阪を捨てて東京に行っちゃうのかと思いました。今までならショールームでコイズミファニテックの学習机をほとんどすべて穴が開くほど見ることができたのに、これからは販売店でコソコソと見なくちゃならないのかと思うと、本当に寂しい気持ちになりました。
しかし、事実は少し異なりました。ショールームの閉館は契約期限を迎えるためで、決して大阪を見捨てるわけではないということ。また、本社は変わらず同じビルの2階に置くということです。
そういうことなら、ひょっとするとショールームは東京に置くことになるのかもしれませんし、大阪の別の場所に移るのかもしれません。しばらくブランクが開くのは残念ですが、東京オリンピック後に不動産市況が落ち着いたらまた動きがあるものと期待したいと思います。
気になる学習机市場の今後
個人的に気になるのが学習机市場の今後です。コイズミファニテックのショールームは一般ユーザーにも開放されていますが、家具店のバイヤーを招いて商談をする場でもあります。
大阪にはコイズミファニテックのほか、イトーキ、くろがね工作所の3大メーカーが揃っており、さらに以前はコクヨ、チトセ(現・アイリスチトセ)、奥本木工所(倒産)もあったため、学習机の商談は大阪で6月におこなわれるというのが慣例でした。横浜に本社を置く岡村製作所も、広島の浜本工芸も、このタイミングでバイヤー向け商談会を大阪で開催します。
しかし、学習机の最大の消費地は東京近郊です。そのため、もう10何年も前から「商談会を東京に移してはどうか?」という話がありました。しかしながらなんだかんだで変わらず大阪で開催されていたという経緯があります。
ところが、ここに来てコイズミファニテックのショールームの閉鎖です。昨年はコイズミファニテックが5月に商談会を開催したために、6月に大阪にバイヤーがあまり集まらなかったとも聞きます。もしコイズミファニテックが東京で商談会をすることになれば、一気に東京シフトが強まることになりそうです。
そうなると、イトーキも学習机部門を東京に移すかもしれません。コイズミファニテックは小泉グループがすべて大阪ですので東京へ移転することはないと思いますが、大阪から「学習机のまち」という看板が消えてしまうのは時間の問題かもしれません。
いやいやいや…学習机まで東京に持って行かれたら大阪はいよいよあきまへん。なんとしてでもそれは避けなければなりません!
コイズミファニテックには是非とも大阪でまたショールームを開設してもらって、できれば東京との2拠点で頑張ってもらいたいと思います。そうしたらまた座談会を東京でもやってもらえるかもしれません(笑)
ともあれ、コイズミファニテックの学習机がショールームで一堂に見れるのは2月26日までとなりますので、まだ学習机を買う予定がないという方も是非一度足をお運びいただければと思います。
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