前回は堀田木工所が楽天市場に直営ECショップを出店したことをお伝えしました。

単に直営ECショップを出すのではなく出店コストが高くつく楽天市場に出店したというところが大きなニュースだったわけですが、さりとて家具メーカーが独自にECショップを出すということは簡単なことではありません。
カリモク家具のような大手メーカーならなおさらです。
カリモク直営ECショップ7月中旬オープン
このたびカリモク家具は2020年7月15日に直営オンラインショップ(e-karimoku.com)を開設することを発表しました。カリモクブランド、カリモク60、キトノ、ディズニーライセンス商品の取り扱いを72品目からスタートし、順次、品目数を増やす予定とのことです。
72品目と言うとカリモク家具の膨大なアイテム数からすると微々たる数です。おそらく学習家具は当初ほとんど扱われないでしょうが、ディズニーライセンス商品が扱われるということなので、クレシェのミッキー&ミニーモデルくらいは扱われるのかもしれない…そんな風に考えていました。
AIDが先にEC展開済みでしたw
そんな風に考えながらクレシェのミッキー&ミニーモデルの写真を探していたら、全国で唯一のカリモク家具”特約店”であるAID(エーアイディー)が先にyahoo!ショッピングに出店していたんですねー。
しかも、AID直営ECショップの取扱いアイテム数は2020/06/17現在94アイテムで、カリモク直営ECショップが72品目からスタートするというのと近似値。さらに、売れている順でソートしてみると、学習関連品がぞろぞろと出てくるではありませんか!カリモク直営ECショップではカスタムオーダー品は取り扱わないということですから、カタログモデルがほとんどを占める学習関連品は売りやすいということなんだと思います。
家具メーカーのイメージを払拭する展開に?
Yahoo!ショッピングに出店しているAIDのECショップで購入すれば、PayPayボーナスライトやTポイントも貯まります。カリモク60やキトノはありませんが、それらとほとんど変わらない商品もあります。おまけに、AIDのスタッフは全国のカリモク家具のショールームに常駐しているわけですから、メーカー直販と言って良いくらいの安心感です。
そう考えると、既存の得意先を敵に回すリスクを犯してまでカリモク家具が直営ECショップを開設する理由が見当たりません。また、たった72品目でスタートして初年度販売目標1億円、つまり購入単価が10万円として1日に3件近くの成約を目指すなんて、無理があるように思います。
ですが、そこは天下のカリモク家具です。きっと勝算があるのだと思います。AIDが先にYahoo!ショッピングに進出してみた結果、もっとビジュアルを前面に押し出していく必要を感じたのかもしれません。また、AIDの名前はカリモク家具のショールームに飛び込みで入った人くらいしか知りませんから、やっぱりカリモク家具という会社名をもっと前面に押し出さないと厳しいと判断した可能性もあります。
とは言え、そんなことはあくまでメーカーの目線であってユーザー目線ではありません。ここのところカリモク家具は資生堂とコラボして化粧品を発売したり、はせがわと仏壇を開発するなど、従来の家具メーカーから脱却するような展開をしています。その延長線で考えると、カリモク家具は直営ECショップで単にカタログモデルの家具を売るのではなく、従来の領域とは違った製品を直営ショップを通じて販売していくつもりなのかもしれません。
…とまあ、いろいろ詮索してみましたが、実際のところはよく分かりません。ただ、AIDのYahoo!ショッピング店を見る限り、学習机を扱う可能性は十分にありそうです。しかも、常にユーザーファーストを意識して商品開発をしているカリモク家具ですから、そこに何かしらユーザーにとってメリットのある仕掛けを用意してくれることも期待できるんじゃないかと思います。
カリモク家具直営オンラインショップのオープンまであと1ヶ月。期待しましょう。
2020/07/19追記:
オープンした直営オンラインショップを見ると、学習関連品での取り扱いは予想に反して、ディズニーのデスクライト5品と回転チェアのみです。そのほかの取扱品を見ても、amazonでの取扱品目に似た路線のように思えますね。
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