ここのところ連続して「定番デスク徹底分析」というシリーズをお送りしていますが、数年前だったらコイズミファニテックの「ビーノ」の次はイトーキの「リーモ」だったんですよね。ですが、2019年度を最後にイトーキの学習机がほとんどの家具店の店頭から消えてしまったため、リーモが話題に上がることは少なくなってしまいました。
リーモは良い机だったんですよ。イトーキという安心のブランドで、デザインも質感も良く、価格もベーシックタイプは学習机の平均価格帯からちょっと背伸びするくらいで手頃でした。
…って、まだ現役なんですけどね(苦笑)イトーキのオンラインショップだけでなく、島忠ホームズで購入可能です。
ともあれ、そんな人気だったリーモには、西日本を中心に展開しているナフコ21スタイルだけで買えたオリジナルモデルがありました。ナフコで定番となっていて、東日本にお住まいの方からも欲しいという声が続出していたものの、イトーキ撤退とともに終売。まさに惜しまれつつ消えていった人気デスクだったわけです。
その人気デスクがまさかの復活!しかもそのままの形ではなく、より現在のトレンドに合わせてコンパクトになりました。
イトーキ・JSD-31
ナフコ21スタイルで人気だった「JSD-17-TB」を改良して登場したのは「リーモ・ユニットデスクJSD-31」です。
ナフコではリーモのブランドは使われていませんでしたが、アルダー無垢で特徴のあるデザインの取っ手はまさしくリーモそのもの。ただ、袖引出はキャスター付きではなく固定式となっています。
人気の秘訣はもちろんデザインや質感だけではありません。補助天板を使って横幅を拡張できるギミックがウケたのです。
幅105→130cmに拡張
西日本を中心に展開するナフコでは、部屋の広さに余裕があるお宅が多いため、幅110cmから140cmに拡張しました。それが今回の新商品では一回りコンパクトになって105cmから130cmに拡張する仕様となっています。
また、奥行もナフコでは60cmでしたが、新商品は55cm。リビングダイニングに置いても差し支えないサイズ感です。
袖引出しも全段フルスライドレール
イトーキの学習机は基本的にワゴン引出しは最下段を除きフルスライドレールではありませんでした。しかし、こちらはナフコ版同様に全段フルスライドレールを採用しています。
一方で、デスク側面の使い分けフックはショボい樹脂製フックに変更。従来のようなロットが見込めない現状、これは致し方なしですかねー。
配送設置込みで税込79,900円
ナフコ版は調色機能付きのデスクライト(L-77)付きで税込99,800円という価格でした。対してJSD-31はデスクライト無し、サイズは一回りコンパクトになって、2万円ほど安い税込79,900円。
配送設置込みということを考えると、妥当なところというよりはむしろ若干割安感があるくらいです。もともとナフコの値付けは割高感があったとしても、いい線を行っているのではないでしょうか。
リーモ・リビングデスク+書棚セット
ちなみに、JSD-31の販売開始に先駆けて、幅80×奥行45cmのデスクと、幅45×奥行30cmの書棚の「リーモ・リビングデスク+書棚セット」が税込39,000円で販売されています。
こちらもいわゆるユニットデスクとしてレイアウト可能で、なおかつリビングダイニングに置くのに最適なコンパクトサイズ。さらに、4万円を切るというお手頃価格がナイスです。
同じ価格でデスク+サイドチェストの組み合わせもあります。また、同じ組み合わせでカモミール・リビングの2点セットもあります。リビング学習用としてだけでなく、テレワーク用としても最適なのではないでしょうか。
税込69,900円で天板サイズが100×60cmのベーシックタイプがあり、それを軸として奥行55cmの今回紹介したJSD-31、奥行45cmのサンキューセットというサイズバリエーションは見事です。逆に奥行が大きい組み替え式のフリーワンタイプもありますからね。穴がありません。
一時はどうなるかと思いましたが、これだけラインナップが充実していると、消費者としても安心して買うことができます。島忠ホームズでベーシックタイプを確認して、それ以外のモデルをネットで買うという流れにうまく乗せることができるのではないでしょうか。
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【コメント】 皆様からご質問・ご意見など
こんにちは。4年前は娘に机を選ぶ際もアドバイス頂きありがとうございました。今回は息子なのですが、色々写真を見せて好みを聞いたところ、浜本工芸No.09のカフェオークを選びました。
娘にはNo.09を購入したのですが、今回はそこまでは厳しく、相談させて頂きたいです。私はリーモJSD-31とコイズミビーノのウォールナットが気になっています。
ごまむぎ。さま
おひさしぶりです!ホント、4年ぶりですね^^
その後、お嬢様は自分の机でまったりと過ごされているでしょうか?
さて、今度は息子さんの机を購入されるご予定ということですね。
今のところ候補に挙がっているのはリーモの「JSD-31」とコイズミファニテックの「ビーノ」WT色。
お姉ちゃんが浜本工芸のNo.09デスクですからビーノのほうが同じナラの木目でワゴンもセットできて近い感じがするのですが、そこは別にこだわる必要はないでしょうか。
でも予算のことを考えると、JSD-31のほうが助かりますよね^^;
ワゴン式と違って幅を拡張するのはちょっと大変ですが、逆に最初から幅を拡張した状態で使うというのも良いと思います。
あとはビーノも組み合わせによってはそこそこの予算になるので、それを考えると浜本工芸のNo.61デスクもアリかもしれません。
カリモク家具のコーディも良いですねー。
また諸条件を教えていただければ、より的確なアドバイスができると思います。
お気軽にご相談ください^^
※勝手ながらお名前を修正させていただきました。
その節はお世話になりました。はい。娘も自分の城のように好きな物も置き、勉強するにも窮屈なく使っているようで奥行きなども含めてこれに決めて良かったととても満足しています。
カリモクのコーディもかっこいいですね。ビーノもシンプルで良いなと思っています。今は同室ですが将来的には壁で仕切り別々の部屋にする予定なのでそれぞれ好きな机をと思っています。息子はウォールナットのような濃い色でシンプルでカッコ良いのが良いそうです。
私は上棚も置きたいので奥行きは60はあったほうが良いなと思っています。
色々見ていて堀田木工所のベルダットⅡという机を知ったのですが、見た目に反してお値段が凄くお手頃で驚いたのですがこちらの机はどう思われますか?
ごまむぎ。さま
お嬢様が学習机を自分の城のように使われているのは親としてもうれしいでしょうね^^
ウチの娘なんて根が生えたように机から離れませんから、完全に元は取ったなと思いますもの( ´艸`)
堀田木工所のベルダットⅡ、私もこの机は昔から好きなんですよー。
東京インテリア家具に行くと「リーデ3151」というのがありますが、それとほぼ同じものです。
ただ、堀田木工所の机は基本的に自然塗装なんですよね。
浜本工芸の机をお使いだとキズや汚れはまったく気にならないと思いますが、自然塗装は簡単にキズや汚れが付きます。
特に濃いめの色だと天板の手前の縁のところに地肌が白っぽく目立ってしまうと思います。
世間では国産は高品質、中国製は日本製に比べるとどうしても劣ると認識されがちですが、少なくとも家具に関して言えばここ数年の中国の品質向上は目覚ましく、残念ながらそれに劣る国産家具もあります。
ぶっちゃけ、ブラインドテストをしたらビーノのほうが品質が良いと感じる人のほうが多いのではないでしょうか。
また、堀田木工所の机の価格がお手頃なのも自然塗装だからです。
浜本工芸やコイズミファニテックが採用しているウレタン塗装と比べて大きな設備が不要でコストも安いです。
杉工場の机が国産の割りに安いのも同じ理由ですね。
もっとも、何を重視するかは人それぞれです。
私は子供が扱うにはキズや汚れの面で問題が多いと感じますが、一方で風合いの良さや価格の手頃さ、国産品であることを重視される方もいらっしゃいます。
少なくともベルダッドⅡのかたちは魅力的であることは間違いありません^^
【参考】正しく理解したい、自然塗装(オイル仕上げ)の学習机のメリットとデメリット
ベルダットⅡについてのご意見聞けて嬉しいです。
先日、やっと家具屋さんへ数年ぶりに行ってみた所以前とは置いてあるものが違い、私の見たかったものは浜本工芸以外はありませんでした。買うか決めていないのに取り寄せてもらうのも悪いので、また別のお店を探して行ってみようと思っています。
そのお店で一通りみて息子が気に入ったのが関家具のウォールナット色の机と、コイズミさんの黒✖️青の机と、背の高いWDという組み合わせデスクでした。最初はえ??と思ったのですがWDの背の高い部分が横にも組み替えられると知り、立派なのもありそんなに気に入ったのなら‥と一瞬揺らぎました。
そして、目に止まったのがkiva 11というウォールナットと他の木を使ったツートンカラーの物でした。上棚もなく小ぶりなのですがシンプルで見た目が良いなと思いました。子供が使うにはシンプル過ぎるかとも思いましたが、この机もそうでしたが、お店に置いてあるものがオイル塗装の物が多く見た目良くても除外なので中々難しいです。引き出しを開けてみて、スライドレールも外せないなと思いました。
これまで相談させてもらい、机のポイントもしぼられてきているので見て回りやすく本当に感謝しています。
これまでアドバイス頂いた事を頭に入れて探したいと思います。ありがとうございました。
ごまむぎ。さま
家具屋も競合を避けるのに必死で、女性好みのボタニカルなテイストに移行するケースも少なくないですね。
関家具のウォールナット色の机というのは分かりませんが、コイズミファニテックの黒×青の机というのはCDファーストかコンパクトですね。
WDは組み替えるとまた全然違った表情になりますが、コイズミファニテックのハイエンドモデルなので価格もなかなかです^^;
杉工場のkivaは本当に美しいですよねー(*´ω`*)
杉工場の「木と風」に掲載されているデスクはどれも本当に素敵だと思います。
スライドレールなしでもOKと言えるのは浜本工芸とカリモク家具だけですね。
また、金属製スライドレールも品質はマチマチなので、私なりに可と言えるのはコイズミファニテック、ヒカリサンデスク、イトーキ…くらいでしょうか。
そう考えると、候補を絞るのは簡単です。
だけど、やっぱり色々選んでみたいですよね^^
お子さんが気に入る相棒が見つかることを祈っておりますので、またいつでもお気軽にご相談ください♪
こんにちは。先程間違えてしまいました。息子がお店に入ってすぐ気に入って見ていたのは杉工場のウォールナットのものでした。隣にあったクッカに似ていたのですが上棚に引き出しはなくシンプルな3連の四角いBOXでした。
私もカッコよくて良いと思ったのですが、引き出しの引っかかりとオイル塗装が気になりました。
kiva本当に素敵ですよね。ツートンカラーが本当に好みでした。お店で見てから、ネットで見てもあまり情報が無かったためご意見聞きたかったので嬉しいです。学習机にはやめた方が無難でしょうか?細かい部分、取っ払ってもいいぐらい個人的には気になっております。ただ、使うのが息子なので難しいところです。
机探し長くなりそうです。是非また相談させてください。宜しくお願い致します。
ごまむぎ。さま
杉工場で3連の四角いBOXと言うと、「木と風」ですかねー?
私もこのデザイン、機能性は好きです^^
でもおっしゃる通り、引出しとオイル塗装が引っ掛かりますよね。
価格を見るとなおさら、普通にきょうだいでお揃いの机が買えてしまいますし…^^;
kivaのツートンカラーというのは私は見たことがないので分かりません。
でも、同じく九州のレグナテックというメーカーが複数の樹種を織り交ぜた無垢のテーブルなどを作っているのでイメージは分かります。
ただ、kivaにしろ、レグナテックにしろ、あくまで書斎デスクという要素が強くて、子供が使うのに最適化されているとは言えないと思います。
kivaの美しさは脚にあると思いますが、それも広さの限られた子供部屋に置くとほとんど目に入りませんし、天板の木目の美しさもキャラクターのデスクマットを敷いてしまうと台無しです。
ともあれ、それを言ったら浜本工芸やカリモク家具の学習机も同じようなものです。
どのあたりを落としどころにするか、ここが本当に難しいですよねー^^;
そうです!これでした!お店では上棚として机に乗ってると思っていましたが違ったんですね。下を覗く事はしなかったので気づきませんでした(^_^;)
色んな角度から見るの大切ですね。
収納マンさんのご意見、言われてみてとても納得です。お忙しい中相談に乗っていただきありがとうございましたm(__)m
ごまむぎ。さま
家具って、写真で見るのと実物を見るのとでは全然違いますし、同じ商品でも展示場所が変わったり別のお店で見ても印象がまったく変わることが多々あります。
それまでまったく売れなかった商品が向きをちょっと変えるだけでその日のうちに売れてしまったなんて話はたくさんあるほどです。
物理的な角度だけでなく、思考の角度も大事ですよね。
それまで「ナシ」だと思っていたものが急に「アリ」に変わることがあります。
私事で恐縮ですが、ほんのつい最近まで「ロボット掃除機なんて…」と思っていました。
収納のご相談でお伺いするクライアント宅で遭難しているルンバを何度も見ていたからです。
しかし、我が家は初めての冬を迎えて綿埃がすごくなりました。
これではとても週1回の掃除では追いつきません。
そこで、「ロボット掃除機を買ってみようかな」と思ったが最後、頭の中でルンバとルーロがグルグル回っています(苦笑)
しかも、調べていくとハイエンドモデルになっちゃうんですよねー。
最初は2~3万円台で良いと思っていたのに、今はローエンドなんて見向きもしません。
安くない買い物ですから、あとはいつ買うべきかというタイミングの問題だけです^^;
余談が長くなってしまいましたが、つまりは見る角度が変われば印象や考え方も大きく変わるので、じっくりあちこちご覧いただければということです。
コロナ禍の今、なかなか気楽にとはいけないところもありますが、悩んでいるときがやっぱり一番楽しいです。気長に参りましょう^^
ロボット掃除機羨ましいです。分かります(^ ^)やはり詳しくなればなる程良いものを求めてしまいますよね(^^)
今日家具屋さんへもう決めようと意気込んで行ったのですが、浜本工芸のNo.61の濃い茶色と杉工場の木と風のウォールナットの机で迷ってしまい結局決められませんでした。
ウォールナットは傷がつきにくいそうで、値段も20%引きで浜本工芸のものと同じぐらいになりました。只、サイドワゴンがないので迷い、大きくなればサイドワゴン無い方が逆に良いのかな?と思い杉工場に気持ちが傾いています。
しかし、浜本工芸の方が机の質は良いそうで重厚感もあり、迷っています。
同じ値段なら浜本工芸の方が良いのでしょうか?見た目の好みも息子はどっちも好きだけれど、どっちかというと浜本工芸、私達は杉工場と別れてしまい胃が痛くなるほど悩んでいます(涙)
ごまむぎ。さま
木と風のデスクと比較するなら浜本工芸の「No.28デスク」が近いので分かりやすいでしょう。
塗装の違いや引出しの作りは明らかに浜本工芸のほうが上なのに価格は木と風のほうが高いわけですから、コスパで言えば断然No.28デスクでしょうね。
ただ、こういう微妙なデザインの違いが買い手にとってすごく大きな問題になることがあります。
いま私、欲しい壁掛け時計があるんです。
たぶん知らない人が見たら1000円くらいにしか見えないもので、妻も最初は「いいねー」と言っていましたが値段を言ったら「高すぎる!」と言われました^^;
たとえが適切ではないかもしれませんが、それと比べたら木と風のデスクはそんなに割高ではないと思います。
あとはもう、浜本工芸のほうがキズや汚れが付きにくいとか、引出しがスムーズだとか、そういう合理性はちょっと無視して、デザイン重視で木と風というのはアリではないでしょうか。
ちなみに、ウォールナットは決してキズつきやすい素材ではありません。
硬さはナラやオーク、ラバーウッドとほぼ同じです。
パインや杉、ヒノキなどはさすがに軟らかすぎると思いますけど、塗装さえちゃんとしていれば普通に使っている分には問題ない硬さです。
ただし、オイル塗装というのは塗膜を形成しないので、防御力ゼロに近いです^^;
すみません。焦ってしまい間違えてしまいました。クッカという机でした。一部プリント化粧板と書いてありました。
時計の件とても分かりやすかったです(^ ^)
自分で決められたら良いのですがつい頼ってばかりすみませんでした。ご意見を参考に後悔ないよう選びたいと思います。
ごまむぎ。さま
クッカも基本的には同じですね。
脚形状こそ異なるものの、背板など一部にプリント紙を使うのは浜本工芸も同様です。
私もクッカのデザインは好きです。
「ミニマ」デスクをデザインしたときはNo.09デスクよりもむしろクッカを意識しました。
デザインだけで言えば、ミニマよりもクッカのほうが美しいことも自認しています。
ちなみに、ミニマデスクの側面に横桟を入れたのは、ランドセルなどを掛けたときに内側に入る込むのを防ぐためです。
フックについても木製のほうがオシャレなのですが、実用性重視で金属製にしました。
どうも私はデザインよりも機能性を重視してしまうところがあるようです^^;
それはさておき、もともとNo.09デスクよりも予算を抑えるという話だったと思いますけど、クッカのウォールナットにすると組み合わせ次第では価格はあまり変わりませんね。
やっぱり、ごまむぎ。さんもこだわりが強くて妥協できない性格なんじゃないでしょうか^^