単なる組み替えデスクのバラ売りじゃない!イトーキ「COfanO(コファーノ)」

当ブログは広告を掲載しています。詳細はこちら

連日にわたってコイズミファニテックのスタディアップデスク関連の情報をお送りして参りましたが、やはり本命対抗馬としてコレについてはもっと語っておかねばならないでしょう。というわけで今回はイトーキの新商品「COfanO(コファーノ)」についてお送りします。

【関連】【速報版】2016イトーキは「収納性」を本気で考えたコファーノで勝負!

 

大切な物をしまう場所、コファーノ

イトーキの社名の由来は「伊藤喜商店」であったことは以前に触れました。では「コファーノ」の由来は何でしょう?聞き慣れない言葉ですが、イトーキの方にうかがったところによると、イタリア語で「大切な物をしまう場所」だということです。収納についてよく考えられたコファーノにふさわしい素敵な名前ですね!

また、コファーノのロゴをよく見ると、「COfanO」となっています。「CO」+「fan」+「O」。私はてっきり、ライバルのコイズミファニテックのテーマが「キッズ・ファン」だから、コイズミを挟み撃ちにするというメッセージかと深読みしたんですけど、コファーノは「fan」、コイズミファニテックは「fun」で、とんだファン違いでした(苦笑)

わざわざ大文字と小文字を使い分けているところを見ると何らかのメッセージが込められているのかと思いますが、直訳して「一酸化炭素(CO)が酸素(O)をファン(fan)でまき散らす」というはずもないので、単に「fan=(新)風を送る」という意味が込められているのかもしれません。コイズミファニテックのスタディアップデスクも革命的な学習机ですが、イトーキのコファーノも学習机の歴史に新しい風を送る一台となることでしょう。

 

単なる組み替えデスクのバラ売りじゃない!

名前の由来はともかく、コファーノの商品そのものについて見ていきましょう。コファーノの大きな特徴の一つはリビング学習に最適化されているということ。そしてもう一つは、セット品ではなく、デスク本体、ワゴン、上棚、ラックがそれぞれ別売となっていて自由に組み合わせを選べるということです。

一方、イトーキの学習家具カタログに掲載されたコファーノの豊富な組合せパターンを見ると、組み替えデスク(フリーワンタイプ)のバラ売りかという「錯覚」を覚えます。ですがそれはあくまで錯覚なのです。コファーノは決して従来の組み替えデスク(フリーワンタイプ)とは違うのです。

こちら(上商品写真)をご覧ください。これはコファーノにデザインが近い「ポルク」のフリーワンタイプ(組み替えデスク)です。ポルクのフリーワンタイプには全部で5つの組み替えパターンがありますが、上写真の状態はフロントスタイルと呼ばれます。しかしコファーノにはこの組み替えパターンは存在しないのです。

今度はこちら(上商品写真)をご覧ください。これはコファーノのデスク本体です。組み替えデスクは奥に置いた書棚に収めたモノが取り出せるようにデスクに背板がありませんが、コファーノには背板があるため、奥に書棚を置くのに適さないのです。デスク本体の奥に書棚を置いたフロントスタイルを実現できないコファーノはフリーワンタイプ(組み替えデスク)とは呼べません。

なぜこんなことになっているのでしょう?理由は主に2つ考えられると思います。まずひとつは、リビングに置くために見た目を重視しているからです。フリーワンタイプのデスク本体は足元奥側に桟があるため、見た目がスッキリしません。ファッションのオシャレでは足元が重要であるように、家具のオシャレも足元が大変重要なのです。コファーノは足元のオシャレを実現するために、実用性よりも見た目を優先したと考えられます。

コファーノに背板がある理由のもうひとつは、フロントスタイルにする必要がないと割り切っているからです。実はここが非常に重要。コファーノのラックがフリーワンタイプの書棚と根本的に異なるのは奥行なのです。ポルクのフリーワンタイプの書棚の奥行は230mm、対してコファーノのラックの奥行は331mmあります。実に101mmも奥行が違うのです。

以前にも紹介した通り、コファーノは収納性を第一に考えて設計されたラインです。文房具、教科書、ノートはもちろん、ランドセル、ピアニカ、縦笛、制服、絵の具セットなどなど、学用品のすべてを収納できるように設計されています。そのためには棚の奥行は最低300mm以上必要なのです。

すべての学用品を収めるためには棚の奥行は300mm以上必要。しかしそれをフロントスタイルで組み合わせてしまうと、コファーノのデスク本体奥行600mmに棚の奥行300mm以上を組み合わせることになり、合わせて900mm以上となってしまいます。そうすると畳半畳よりも広い奥行が必要となってしまい、リビングの他の一般的な家具の奥行450mmの倍以上で、とてもリビング学習に最適と言えるシロモノではなくなってしまいます。だからコファーノは敢えてフロントスタイルを封じたのです。



収納性を第一に考え、組み合わせを自由に選べるデスク

コファーノを「フロントスタイルにできないフリーワンデスクの出来損ない」と思ってはいけません。コファーノは組み替えデスクの常識とも言える奥行200mm強の書棚を捨てて、すべての学用品を収めるのに有利な奥行300mm強のラックを中心に組み合わせできることを第一に考えているのです。また、リビングの広さは家によってマチマチですし、子供の成長に合わせてフレキシブルに対応できるように、自由に組合せパターンを選べるようにバラ売りにしているのです。

私は収納のプロとして、かねてより申し上げております。「そんなに教科書・ノート類の置き場所が必要ですか?」、「絵の具セット、書道セット、副教材、オモチャだか何だか分からないようなモノの収納場所を確保できますか?」と。

私はハッキリ言って従来の組み替えデスクには否定的なのです。教科書やノート類の収納スペースはそんなに必要ありません。また、組み替えデスクの書棚は棚板の調整可能な範囲が狭く、全高も高校生以上になれば不満を感じるもので、あんなのは「なんちゃって書棚」だと思っています。そんなものをデスクのオマケで買わされるなら、ベーシックデスクを買って、安物でも良いからちゃんとした書棚を別に買ったほうが良いと考えています。

【関連】【本棚とオープンラックと食器棚】それぞれの違いは棚板の可動範囲にある!

それよりも、絵の具セット、書道セット、副教材、オモチャだか何だか分からないようなモノの収納場所をしっかりと確保することが大事です。そしてその私の考え方と合致するのがコファーノです。まあ正直に言うと、私だったらコファーノのデスク+ワゴン+上置と、無印良品の背の高いユニットシェルフを買いますけどね(笑)でもデスクと棚のデザインをお揃いにすることが重要であればコファーノはベストマッチな商品だと思います。

 

まあつまるところ、コファーノはたぶん多くの方が思っている以上に、エポックメイキングなラインと言えます。フリーワンタイプの書棚よりも奥行が100mmも深いということは数字以上のインパクトを持っているのです。

そして、コファーノにはそんな風に理屈で説明しなくても伝わる「デザイン」があります。突板なのに無垢と勘違いしてしまうボリューム感のデスクがこのお手頃価格で手に入るのはなかなか素晴らしいです。おまけに組み合わせを自由に選べるから無駄なものを買わされる必要がありません。

いやはやコファーノ、素晴らしいです。きっと学習机の歴史に風穴を開ける伝説の一台になると思います!

イトーキメーカー2016学習机
収納マンをフォローする
スポンサーリンク
スポンサーリンク
学習机評論家のオススメ

コメント 皆様からご質問・ご意見など

  1. いずたに より:

    はじめまして。こちらのHPを大変参考にさせていただき、先日息子の学習机を購入しました。迷いに迷ったあげく、コファーノにしました。
    机と上棚、ワゴンを買って、ラックではなく机と部屋に合う書棚を後日購入する予定です。すっきりしたデザインでありがなら必要なものはしっかり収納できそうで決めました。購入までいろいろと迷ったのですが、こちらのページに背中をおされて決めることができました。ありがとうございました。
    さて、一点ご相談なのですが、コファーノにあうデスクライトは何が良いとお考えですか?上棚に設置するためアームの長いものは控えた方がいいですよね。
    ライトはコイズミ製がいいとか、シェード幅が広いものがいいとか、いろいろ読みながら、ではコファーノにあうのはどれかなぁと思案しています。アドバイスあればよろしくお願いします。

    • 収納マン より:

      いずたにさま

      はじめまして^^

      コファーノですか!それはお目が高い。

      デスクライトについては、標準ではL-76を推奨しており、シェード幅も狭くはないので、見た目重視であればこれでも問題ないでしょう。

      よりシェード幅が広く、調色機能が付いたものとなると、L-57WDまたはコイズミファニテックのECL-357でしょうか。

      我が家の学習机もコファーノの上棚のように左端にクランプを固定する形ですが、ECL-357を取り付けても本の出し入れに支障はありません。
      シェードは本よりも少し上に位置するためです。
      また、圧迫感も特に感じません。

      【参考】LEDデスクライトって消耗品!?コイズミファニテックECL-357に買い替えました

      シェード幅550mmのL-76でも十分明るいですが、実際に比べていただくとやっぱりシェード幅が広くて調光機能のあるもののほうが良いと思っていただけるはずです。

      個人的には同じイトーキのL-57WDをオススメしたい一方、コストパフォーマンスと操作性で言えばコイズミファニテックのECL-357かなぁとは思います。
      浜本工芸のC3763も悪くないですけどね。

      • いずたに より:

        アドバイスありがとうございました。
        息子は調光機能があるものがいいと言っていましたので、コイズミのECL-357にしました。
        自分で選ぶとなると机と同一メーカーで選ぶのが無難かなと他メーカーまで比較できなかったと思いますので、ご相談させていただいてよかったです。
        ありがとうございました。
        机が先に届いておりますので、ライトが届くのを楽しみに待ちたいと思います。
        そしてコンセントボックスのこともすっかり忘れていました。。こちらもすぐに購入します!

        • 収納マン より:

          いずたにさま

          コイズミファニテックのECL-357には調光機能はなく調色機能のみですが、良かったですね!
          我が家でも使っていて満足していますので私としても安心してオススメできます^^

          コンセントボックスも付けると便利で良いですね。
          パーフェクトな学習環境が整って良かったと思います♪

  2. ほろほろ より:

    収納マンさま

    初めまして。
    こちらのHPを何度も読まさせて頂き、コファーノの机、上棚、ワゴンと
    コイズミのECL-357を購入しました。
    が、ECL-357のクランプがコファーノ上棚の切り欠き部分より大きくて入りません。
    コファーノにECL-357を取り付ける場合は上棚を少し手前側に取り付けてクランプ取り付けの為の部分を机に残す必要があるのでしょうか。

  3. ほろほろ より:

    すみません。
    自己解決しました。

    • 収納マン より:

      ほろほろさま

      はじめまして^^

      デスクライト取付の件、解決したようで良かったです♪
      たぶんクランプ金具の向きを変えて挿入することで解決できたと思います。

      こういう、違うメーカーの商品を組み合わせる場合は、問合せ先に困ってしまいますよね^^;
      またご不明の点がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

  4. ほろほろ より:

    収納マンさま

    こちらを見て購入を決める方は多いかと思いますので参考までに解決方法を。

    上棚の裏面に、棚板の位置を変えるためのネジが4つありまして、そのネジを
    ゆるめて上棚自体を動かしてクランプをかませました。

    おかげさまでとてもいい学習机がきて、子供も私も大満足です。
    そそっかしいコメントをしてしまったのに暖かいお言葉有難うございました。

    • 収納マン より:

      ほろほろさま

      情報提供ありがとうございます!

      なるほど、クランプ金具の向きを変えるだけではダメなんですね。
      上棚の棚板はデスクライトを取り付けても外れることがないように固定されているため、それを一旦ズラす必要があるんですね。

      私も勉強になりました。ありがとうございます♪