ここ数年、学習机カタログの発行が10月に入ってからだった光製作所が、今年は早くもデジタルカタログを公開しました。増税前に他社商品を買われる前に商品をお披露目する意図でもあったのでしょうか。
ともあれ、これは素直にうれしい誤算です。2020年度のヒカリサンデスクのラインナップはどのように変化したのか、さっそく見て参りましょう。
ヒカリサンデスク2020学習机カタログ

出典:光製作所
ヒカリサンデスクは2017年度以降、カタログの表紙にサンタクロースをモチーフとしたものが登場しており、2020年度も従来のスタンスを踏襲しています。クリスマスプレゼントに限定するつもりではないでしょうけど、子供への「贈り物」というニュアンスを大切にしているのではないかと思います。
全段フルスライドレールにこだわり!?
2020年度のヒカリサンデスクのラインナップについては既に聞き及んでいたところなので大きな驚きはありませんでした。一方で、一部モデルが全段フルスライドレールになっていることは衝撃的でした!
ヒカリサンデスクと言えば、デスク本体引出しの下に板を設ける「地板構造」、引出し「アリ組構造」などの5つのこだわりが長らくありました。もう20年くらいずっと続いてきたこだわりだったんですけど、最近はサンワークスなどでそのこだわり仕様が採用されなくなりました。
そういう背景もあって従来のこだわりを捨て、全段スライドレールを採用したということなんでしょうけど、あのヒカリサンデスク独特のスライドレールなしの引出しの感触が失われると考えると寂しいような、ちょっと複雑な気もします。コイズミファニテックなどと同等のスムーズさが確保できているなら喜ばしい限りですが、そこはちょっと何台か触ってみないことには分かりません。
新作「サンビジョン」登場
ヒカリサンデスクの2020新作デスクは「サンビジョン」。他社と同様にイトーキの「ウットフォーク」の後釜を狙いに来たのかなという感じですね(苦笑)
サンビジョンはウォールナット突板とオーク突板の2色展開。ここ数年メイン商材となっているサンワークスよりも定価で1万円上のベーシックデスクという位置付けになります。
全段フルスライドレール採用。ほか、機能的には縦横自在にセット可能な上棚の仕切り板が大きな特徴と言えるでしょうか。サンワークスとは基本的にデザインの好みで選ぶという感じのように思います。
サンワークス3→プラスに
そのサンワークスは2019年度の「3」から2020年度は「プラス」にバージョンアップしました。何がプラスになっているかと言うと、まずは全段フルスライドレール。そして、上棚の棚板はノートパソコンを置いて操作しやすい形状になりました。
上棚の形状だけ見ると見方によってはプラスと言うよりもマイナスですけど、どうもこれは上棚を足元棚としてセットしたときに、奥行を大きくしたワゴンが収まるようにしたためのようです。ノートパソコン対応というのはその副産物でしょう。
ワゴンの奥行を大きくしたために価格はプラスになりました。税別定価79,800円から同89,800円に、実に約13%も上昇しています。売価で59,800円くらいというのがサンワークスが売れる理由のひとつだったと思うのですが、果たして2020年度も売れ筋を維持できるでしょうか。
スカーレットも1万円プラス
女の子に人気のスカーレットも2019年度の「3」から2020年度は「U」にバージョンアップしました。カタログ左ページは従来の「3」じゃないかと思うのですが、2020年度は上棚の形状を少し変更、全段フルスライドレールを装備し、3色展開となっています。
ただ、こちらも2019年度は税別定価81,500円だったのが2020年度は同91,000円に約12%のアップ。また、2018年度から2019年度にかけては組み替えタイプが廃番になりましたが、2019年度から2020年度にかけてはユニットタイプが廃番になり、とうとうベーシックタイプのみとなってしまいました。
そのほか、2020年度のヒカリサンデスクは「スームロフトベッド」が廃番になって代わりに「サンロフト」が登場。基本コンセプトは変えずにデザインを差し替えたという印象です。
また、一時はカタログ表紙も飾った「パティナ」がとうとう1モデルのみになってしまいました。一時は2色×2サイズ×2タイプ(固定袖+ワゴン)もあったことを考えると寂しい限りです。
なかなか厳しい感じですが、2020年度のヒカリサンデスクはイトーキが抜けた穴を埋めることができるのでしょうか。
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