2017年度はモデル数が減り、材質がナラ材からオーク材に変わり、最大18%の値上げという三重苦となった飛騨産業(キツツキ)の学習机。おまけにカタログはA4版から半分のA5版になりました。
会社の経営自体は順調とは言え、「コレってちょっとヤバイ傾向…!?」なんて思ってしまったんですけど、2018年度はそれが私の単なる杞憂に終わった感じがしました。カタログがA4版に戻り、新作デスクも登場したからです。
変わらないことはもちろん大切ですが、やっぱりアーティストとしての飛騨産業の新しいデスクが発表されないとワクワクしません!
飛騨産業・RODAN
飛騨産業の新作デスクは”大人向けの洗練された上質なデスク「RODAN」”。フランスの彫刻家「フランソワ・オーギュスト・ルネ・ロダン」から命名したのでしょうか。
RODANは大人向けと明記されている通り、学習机ではありません。引出しもオプションで浅くて小さなものが1杯用意されているのみで、一般的なワゴンチェストも用意されていません。
サイズも奥行500mmで、幅は95mmと105mmの2サイズ展開。本格的な書斎デスクというわけではなく、リビングや寝室の隅に置いて、ちょっと物を書いたりパソコンを触るのに適したサイズと言えるでしょう。
それでも、デスクサイドにはフックが付いています。また、カリモク家具や浜本工芸と違って飛騨産業には書斎デスクのラインナップがないとは言え、主に学習机のカタログに掲載しているわけですから、学習用途を考えていないわけではないことは明らかでしょう。
引出しこそないものの、RODANはリビングダイニング学習に使えると思います。一般的には子供にリビングダイニングで学習させる場合、ダイニングテーブルやリビングテーブルとは別に学習スペースを設けるなら、使い捨てにしても良いようなコンパクトデスクを置くことが多いと思います。しかし、RODANは逆に将来的に親が使うことを前提としているのではないかと思います。
RODANは飛騨産業に今までなかったタイプのデスクということで注目されていますが、ウォルナットやホワイトオークに加え、ビーチ(ブナ)を選ぶことができるという点でも注目できます。95cm幅の場合、ウォルナットは税別98,000円、ホワイトオークは同75,000円に対し、ビーチは同62,000円とお手頃です。このデザイン、この質感でその価格というのは、ちょっとお手頃感があるのではないかと思います。
未就学児用キッズファニチャーも投入
出典:飛騨産業
2018年度の飛騨産業は大人向けのRODANを投入する一方で、0~5歳児向けの未就学児用のキッズファニチャーを投入しています。浜本工芸も2017年度に未就学児用のNo.70デスクを投入しましたが、それと同じ傾向と言えるでしょうか。
ただ、上写真の通り、これはデスクと言うよりは保育園や幼稚園のテーブルセットのような感じです。また、学習椅子は高さを変えられるものが一般的であるのに対して、飛騨産業のキッズファニチャーは0~5歳まで6つの高さバリエーションが用意されており、高さを調節することはできません。デスクも同様に高さは年齢別に一定です。
バランススタディジュニアからバランススタディに買い替えるのでも無駄に感じる消費者が多い中、普通に考えれば毎年買い替える必要がある椅子やデスクというのはちょっと違和感を感じます。「コントラクト(施設)向けの家具を間違ってデスクカタログに掲載してしまったのでは?」と思ってしまったりもしますが、まさかそんなこともないでしょう。
普通に考えるならば、たとえば3歳くらいでこういう椅子とテーブルが欲しいと思ったら最適なサイズのものを購入し、子供が成長して家具が小さくなったと感じたらテーブルセットは手放して身内に譲る…というイメージでしょうか。価格を見ると私のような庶民感覚ではちょっと理解できないのですが、飛騨産業は基本的にそういうお金持ちの人を相手にしているということなのでしょう。
2018年度のカタログには掲載されていませんが、飛騨産業はほかにも北海道産のカバ材を使った学習机も発表しています。価格は存じ上げないのですけど、たぶん私には到底手が届かない価格なんでしょう(苦笑)
なお、2018年度の飛騨産業の学習机は基本的に2017年度と比較して価格の変更はありません。ただ、オイル塗装だけは15%アップとなると注釈が書かれています(※)。その理由は定かではないのですが、おそらくはウレタン塗装を基本として、オイル塗装は別注扱いにするということなのではないでしょうか。
それにしても2018年度の飛騨産業のデスクカタログは、今までの「デスクコレクション」から「キツツキノツクエ」に変わり、雰囲気もカリモク家具っぽくなりましたねー。いや、素敵だと思います。
※2018/09/26追記
今更で恐縮ですが、”オイル塗装だけは15%アップとなる”のは2018年度初登場の「キッズファニチャー」のビーチ材モデルと「ロダン」だけでした。それ以外はオイル塗装もポリウレタン塗装も同価格です。お詫びとともに訂正させていただきます。
【コメント】 皆様からご質問・ご意見など
収納マンさま
こんにちは。
来年小学生になる娘の机探しを始め、こちらのホームページに辿り着きました。
家具屋も見て、KOIZUMIのビーノに決めていたのですが、昨日ホームページを見たところ、2018年度のカタログがアップされており、WISEの見た目がビーノより好みで悩み始めました(^_^;)
ビーノだったら2017年の物が安く売り出されてたりするのですが…。
収納マンさまの2018年度KOIZUMI批評が早く聞きたいです!
また記事アップ、お願いします!
ここままさま
はじめまして^^
おーっ!ホントですね!コイズミファニテックの学習家具の2018年度デジタルカタログが公開されてますね!
教えてくださいましてありがとうございます♪
これでルトラもRDもFRAXもSラック2も全部解禁ですね^^
現在のWISEは2017年度からある商品なので、大きな家具販売店には並んでいますよ。
WISEは天板がメラミンなのでナラ突板のビーノとはかなり雰囲気が違うと思いますが、ワークスタジオのようなカジュアルっぽさのある書斎デスクをご希望でしたら良い選択肢だと思います^^
2018年度のコイズミファニテックの記事は近日中に書きたいと思いますので、楽しみにしていてください♪
はじめましていつもブログ楽しみに拝見しています
我が家でもついに子供が来年1年生になるため
本格的に机の購入の検討をはじめているのですが
子供が1歳差の兄弟のため
ツインデスク(もしくは2台を横並びしやすいデスク)
というのを検討しています
過去のブログもさかのぼってみたのですが
そのあたりの記事がみつけられず
収納マン様がお考えになられる
ツインデスクにするならおすすめ
というデスクを知りたいとおもい
ました
まいまいさま
はじめまして^^
ツインデスクは確かに理想的なかたちではあるのですが、私が今までにお伺いしたお宅を見ても、やはり将来的に分割できるようになっているのが理想的だと思います。
2台分が繋がった形状だと、喧嘩になったときに困ってしまうからです。
以下にツインデスク関連の過去記事をピックアップしましたので、参考にしてみてください。
一部リンク切れがありますが、2018年度はコイズミファニテックのルトラのほか、レイクウッドのデスク本体のみ、イトーキでもリーモの奥行55cmタイプも登場しますから、選択肢は結構あるはずです。
ほか、高級モデルですと、カリモク家具のユーティリティプラスや浜本工芸のNo.6000デスクあたりもよろしいのではないかと思います^^
・ツインデスクで兄弟&姉妹仲良く!分割可能&シンプルなものがオススメです!
・兄弟揃って仲良く…は幻想!?兄弟姉妹で学習机を並べる際のレイアウト
・リビング・ダイニングと学習スペースが完全に融合!コイズミファニテック「ラーコム」
・天板サイズオーダー可能!堀田木工所(hotta woody)の学習机
あの後収納マン様のブログを拝見し、ツインデスクは将来分割できることを
考えて洗濯しようと考えました。ありがとうございます
デザイン的にはアクタスのヴァリオのように二つくっつけて中に壁をおいても
全体としてデザイン的にかわいくておしゃれであるのがベストなのですが
アクタスはデザイン重視で機能が~という収納まん様の記事を読み
悩んでいます。
同じようなシンプルでかつおしゃれかわいい感じの机で
二つを並べておいても絵になるような
それでいて値段も手ごろ。ヴァリオくらいまでのもの
などがあれば教えてください。
まだヴァリオの場合はどのあたりが収納マン様的に気になるポイントなのかなども教えていただければと思います(例えば収納が~等の場合は対処ができるかもと思いまして)
まいまいさま
私もアクタスの学習机のデザインは大好きなんですが、ちょっとオススメとは言い難い部分があるんですよね。
たとえばヴァリオの場合、引出しを引こうとすると指の関節が外れるんじゃないかというくらいに固いんです。
今までに複数の店舗で何台かを見てきましたがほとんどがそうでしたので、そういう商品が届いてしまう可能性は高いと言えるのではないかと思います。
ヴァリオの引出しの問題を除いては仕上げは決して悪くはないんですけど、国産並みの価格であることを考えると、どうしてもコストパフォーマンスは悪いと個人的には感じてしまいます。
あとはやはり、私が収納のプロとして多くのご家庭を拝見してきた経験が影響していると思います。
学習机に限らず、見た目の良い家具はやはり使い勝手が悪いです。
どんなに素敵な家具も、使いにくくて散らかってしまえば良い家具には見えません。
学習机の場合は特に、使うのはお子さん自身ですので、ここが片づけにくいと、親はイメージと違ってストレスを感じるし、子供も親からキャンキャン怒られてストレスを感じてしまいます。
誠に残念ですが、私は今までにそういうケースをたくさん見てきてしまったのです。
もちろん、まいまいさんのお宅ではそんなことはないとは思いますので、この点については「そういうこともある」という程度にお考えいただければと思います。
それはともかく、2台並べてもスッキリ圧迫感のない感じにしようと思えば、やはり上棚はないことが前提になるでしょう。
あってもヴァリオのようなバックパネル式でしょうね。
また、脚は直線的なもののほうがスッキリとして見えるでしょう。
座りやすさ重視の脚はやはりそれに比べると野暮ったくなりますから。
つまるところ、機能性を重視すれば見た目は二の次になりますし、インテリア性を重視すれば逆に使い勝手は二の次になります。
そのあたりのバランスをどう取るかが重要です。
そのうえでヴァリオくらいまでの価格となると、やはりカリモク家具のユーティリティプラス、スパイオユニット、スパイオキッズ、コーディ、浜本工芸のNo.6000デスクユニット、コイズミファニテックのリファルド、レイクウッドのセレクトタイプ、ビーノのセレクトタイプあたりかなーと思いますが、いかがでしょうか?
返信ありがとうございます
早速いろいろ検討してみました
ところで我が家はマンションで部屋数が少ないため中学入学までは
リビングで添付画像のように並べて机を置こうと考えています
(画像のような窓はありません)
他に収納する場所もあまりないためこのリビングに置くデスクに
学校の用品&習い事に使う用品をすべて収納できなおかつ勉強もできるスペースにしたいのですが、
昨日長さをはかったところ220センチでした
そのため90センチほどの幅の机でないといけないことがわかりました
(いろいろ調べずに質問して申し訳ございませんでした)
またいろいろ見た結果机に引出しが欲しいという希望もでてきました
で、いろいろ見た結果、KEYUKAのノーブルがかわいくて
足はまっすぐではないですがその方が安定しそうだし、
小さいころは机の後ろにハイシェルフをおくことができ(その辺の見た目もさほどいやではないかなぁっと)リビングにおいても違和感ないかなーっと思ったのですがいかがでしょうか?
また机とデスクワゴンハイシェルフのみを購入しマルチワゴンは購入を見送る予定です。
まいまいさま
おおっと!ケユカのノーブルとは、また意外な候補が挙がってきましたね~。
でも、幅220mmのスペースにデスク2台を並べて、なおかつ学校や習い物で使うモノを基本的にすべて収納するということでしたら、ノーブルは素敵じゃないかなと思います^^
実際のところ、ノーブルはシェルフの前にデスクをセットするスタイルでは、一番下の棚板の奥行は浅くなり、下から2段目も使えなくなってしまいますから、思ったほど収納力はありません。
机2台を置いた残りのスペースに40cm幅の棚を置き、2人分のランドセルと習い物のバッグを収めるというのも、かなりギリギリという感じもします。
大人と違って、子供は上のほうに手が届かないですからね。
限られたスペースに2人分の学校や習い物で使うモノを基本的にすべて収納するというのは、かなりモノを絞り込む必要があるので難易度が非常に高いです。
しかし、それはどんな学習机を選んでも基本的に同じことです。
その中でも収納量を重視し、見た目にもこだわったノーブルを選ばれたというのは、ナイスチョイスだと思いますよ^^
ちなみにノーブルを選ぶ場合、ノーブルのチェアは肘付きで場所を取りますから、ダイニングに置くとちょっと邪魔になるでしょう。
色味は異なりますが、アロンチェアのような感じのほうが良いかもしれませんね。
収納マンさま
早速週末KEYUKAに子供たちを連れて見に行ってきました
KEYUKA以外にもアクタス、イオン、無印、とのぞいたのですが
KEYUKAが一番私の心をつかみました(笑)
ただ、いってみるとノーブルのワゴンが思ってたより小さく
後私の一押しであった後ろのシェルフより
アロンの方がいい!と息子にいわれ
アロンに傾きつつあります
アロンも私的にはデザイン好きなのですが(棚を除く)
といったところでまだ年長であることを考え
来年の夏くらいまでの間にまたイス無料キャンペーン的なものがあれば
それにのかってその時に買おうという結論に達しました
アロンの棚無しで2台置く@幅広バージョンでない方
場合の注意点やアロンの欠点等があればまた教えてください
まいまいさま
あちこち足を運ばれてお疲れ様でした♪
やっぱりKEYUCAの学習机は良いですよね~^^
ニノスやノーブルも良いですが、アロンは奥行がコンパクトでリビングダイニングに置くのに最適だと思います。
アロンは奥行がコンパクトであることは除いて極めてベーシックなデスクなので、特に注意点や欠点というのはありません。
いろいろ難しいことを考える必要はなく、シンプルにまとまって、ダイニングに並べるには最適だと思います。
デスクシェルフ(上棚)はナシでも、ファイルボックスを置いてブックエンド代わりにすれば問題ないでしょう。
ただ、もともとはダイニングの壁面に学用品一式をすべて置かれるご予定とのことでしたが、これは他のスペースに収納する目処がついたということでしょうか?
例年通りであれば、冬にもKEYUCAは10%オフのキャンペーンを実施すると思います。
ただ、今年の夏得キャンペーン同様となるかは分かりませんし、そもそも今年の夏得キャンペーンは異常な安さだったと思います。
でもまた、お得に買えるチャンスがあれば良いですね^^
はじめまして。
来年小学生と現在小学3年生になる娘の学習机をさがしてまして、こちらのブログで研究させていただいています。
候補は飛騨産業や浜本工芸あたりで考えています。浜本工芸のno48デスクがデザイン的には好みなのですが、細かいことですが、サイドのワゴンの右下にロゴが入るのが好きではないので、浜本のデスクに飛騨のワゴンを合わせるのは、木の感じからいっても合わないものなのでしょうか?
あと、天板昇降は成長して参考書などを広げることを考えるとついている方が便利なのでしょうか?
こつこつさま
はじめまして^^
ワゴン右下のロゴ…分かります~^^;
実は私も浜本工芸コラボでミニマデスクを作ったときに、「ロゴはナシで」とお願いしたんです。
でもやはり作り手としては商品にプライドと責任を持っていることの証明としてロゴを入れているので、そこはやんわりと拒否されました(苦笑)
浜本工芸のNo.48デスクに飛騨産業のワゴンをセットする場合、木の地の色が違いますし、塗装も違いますし、ちょっと不細工なことになると思います。
私も買う側としてはロゴは入れて欲しくないんですけど、実際、使っているとロゴはまったく気にならないですよ。
もっとも、我が家の場合は狭いところに置いているので目に入りにくいということもあると思いますが。
あ、ちなみに、浜本工芸のNo.48デスクのデザインがお好みで、でもロゴがイヤで、飛騨産業も候補として検討されているなら、IDC大塚家具に「フォーエッセイ」というデザインの似たデスクがありますよ^^
もう一点のワゴンの天板昇降機能については難しいところですねー。
最近は昇降機能なしが増える傾向にありますが、これはメーカーとしてはコストダウンできる、消費者としてはシンプルに見えるというメリットがあります。
また、引出しの2段目が深くて副教材の実験セット的なモノや大きめの文房具などを収めやすいというメリットもあります。
逆に昇降機能が減ってきているのは、コストや見た目のほか、デスク天板面と揃えても横に並べるスペースがないと言われるケースが多いことが挙げられます。
我が家の場合はワゴンを手前に引いて天板をリフティングし、L字型デスクのように使っていることが多い一方、やはり引出しの深さがどれも同じくらいになってしまうのは使い勝手が悪いと感じるところもあり、どちらも善し悪しだなーと思っています^^;