かつて東海地方で10店舗以上を構えていたファニチャードームが先日4店舗を閉店して、名古屋本店と岡崎店の2店舗だけになってしまいました。もはや東海地方のファニチャードームと言うより、愛知県のファニチャードームです。
さすがにそれだけ規模が小さくなってしまうと、今年はもうカタログは発行しないもんだと思っていました。ところが、昨年詳しくご説明くださった商品部のSさんが退社報告とともに新カタログの原稿を送ってくれたもんだからダブルでビックリしてしまいました!
ファニチャードーム2020学習机カタログ

出典:ファニチャードーム
ファニチャードームの学習机カタログ「アンサンブル」はホームページでデジタル版が既に公開されていますので是非ご覧ください。
これ、マジでスゴイです。2020年度はてっきり発行されないものと思っていましたが、逆にボリュームが2倍になってますからね。特に巻頭の学習机に関するアンケートはこれから学習机を買わんとする人にとって大いに役立つと思います。
ちなみに、カタログのところどころで登場する「バイヤー:S」こそ商品部のSさんその人です。おそらく、新カタログの構成を考え始めた頃はまさか自分が辞めることになるなんて思っていなかったのでしょうね。それでも退職の日ギリギリまで頑張って私に届けてくれたのは、一重に会社と自分の仕事に誇りを持ち、お客様第一で頑張ってこられたからではないでしょうか。
さよならトックー!
さて、ラインナップを見て参りましょう。これは既に私も聞き及んでいたことなのですが、2017年度に登場して以来、好評を博してきたファニチャードーム×コイズミファニテックの「TOKKU(トックー)」が消えてしまいました。

学習机メーカーにオリジナルモデルを作ってもらおうと思ったら相当な台数を捌かねばなりません。さすがに2店舗では難しいという判断だったのでしょう。島忠ホームズとの相乗りの可能性もあったのでしょうけど、コイズミファニテックの台所事情もあって断念したのだと思います。
カモン!大商産業

出典:ファニチャードーム
トックーがなくなったのは痛いですが、それ以上に売場に影響が大きいのはイトーキが売場から消えたことでしょう。もちろん、ファニチャードームに限った話ではありませんが、イトーキが抜けた穴を埋めるのはなかなか大変です。
ファニチャードームではイトーキが抜けた穴を大商産業が埋めたところが多いようです。たとえば上写真の「JUD-200」。組み合わせはほぼ「ウットフォーク」ながら、天板などにナラではなくMDF合板を使うことでコストを抑えています。

くろがねもガッチリ!

出典:ファニチャードーム
もう一社、イトーキが抜けた穴を埋めるのに貢献したメーカーがあります。それはくろがね工作所です。昨年度はカタログに載っていなかったのに、今年度は一挙に3モデル登場の大躍進です。
イトーキが抜けた穴を埋めるだけでなく、「デコプリ」がコイズミファニテックのカタログから消えたのを補うという役割も担っています。デコプリはファニチャードームでも人気上位でしたからね。

堀田木工所は5~10%の値上げ

出典:ファニチャードーム
ファニチャードームと言えば堀田木工所の学習机が主力ですが、既報の通り、2020年度の堀田木工所はカタログ表示価格を下げる一方で実売価はアップしていると思われます。

ファニチャードームでも実質的に堀田木工所の学習机は値上がりしています。ただ、カタログ掲載モデルは約10%アップのところ、オリジナル商品は6%前後の値上げにとどまっているのは、これまで築いてきた信頼関係があればこそでしょうか。
2020年度のファニチャードームは大変です。店舗数は減り、イトーキは消え、コイズミファニテックの売れ筋商品も消え、主力の堀田木工所もカリモク家具も値上げ、10月からは消費税がアップ。良い材料と言えばカタログが2倍のボリュームになったということくらいじゃないですか。
それでも、Sさんがギリギリまでカタログ作りを頑張ったことからも分かる通り、ファニチャードームというお店は社員からもお客さんからも愛されていると思います。お店に行けば理屈抜きに楽しいですし、これほど学習机売場が充実したお店は他になかなかありません。
愛知県にお住まいの方は是非一度、足を運んでみてください。
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