先日「4万円台のオススメ学習机」をピックアップしているときに、気になる学習机がひとつありました。しかし、そのときはどこのメーカーのものか分からず、もちろん実物を見たこともないのでオススメすることはできないと考え、スルーしておりました。
そういうことは珍しくないので、いったんは忘れていたんです。しかし先日、東京インテリア家具で見た机がどうもそれだったようなのです。
不二貿易・BK-1510WN
こちらが件の学習机、不二貿易の「学習机3点セットBK-1510WN」です。店頭で見てもメーカー名を確認することができなかったのですが、あとであれこれ調べてみたところどうも不二貿易の商品のようです。
静和貿易(旧・静和YBJ)じゃなくて不二貿易です。一般の方には馴染みがないと思いますが、家具卸売業で第3位の規模を誇り、業界人では知らない人はいないほど超有名です。「広告の品」的な低価格帯商品を中心に、多くの家具販売店で取り扱われています。
それでも、学習机ではメジャーな存在ではありません。学習机ではなくむしろ、パソコンラックやカジュアルデスクで幅を利かせている会社です。なので私は、まさか不二貿易の商品だとは思いもよりませんでした。
そういった背景はともかく、BK-1510WNの実力を見てみましょう。こちらは天板がウォールナット突板で、塗装はどうやらラッカー塗装のようです。スタイルとしてはロー棚付きのベーシックデスク、新入学児童も座りやすいデスク脚形状となっており、私好みのデザインです。
ワゴン最下段引出しにはフルスライドレールを備えていますが、ほかの引出しには金属製のスライドレールはありません。けれどもヒカリサンデスクの学習机と同程度のスムーズさです(←これは表現が微妙なところ・苦笑)。
総じて、4万円台のデスクとしては悪くないという印象です。ウレタン塗装ではなくラッカー塗装というのが微妙ですが、ウォールナットを使ってこの値段というのはなかなか簡単なことではありません。
不二貿易・BK-1510AD
濃い色がイヤだという方にはナチュラル色(BK-1510AD)もあります。ただし、天板はアルダー突板になり、脚形状もロの字脚となります。厳密に言うと脚形状は浜本工芸の「No.89デスク」似というか、アクタスのフォピッシュ似です。
これを見たとき、ニトリの「メルシーC」の対抗商品であると気付きました。メルシーも4万円台で天板はアルダー突板。奥行も同じく55cm。ただし、メルシーCはウレタン塗装ですけど、一般の方はそんなこと気づきませんものねー(ウレタン塗装のほうが耐久性が高く高価です)。
また、メルシーCは引出し全段に金属製のスライドレールが付きますし、LEDデスクライトも付属しています。なので、一般的には同じ価格帯ならメルシーCのほうがオススメと言えますが、スライドレールが変形するリスクがなく油切れの心配もない「BK-1510」も捨てがたいというのも正直なところです。
書棚付き4点セットや単品購入も可能
「BK-1510WN」および「BK-1510AD」は、デスクの奥行と同じ幅55cmの書棚(シェルフ)とセットで購入することもできます。また、デスク、ワゴン、上棚、書棚をそれぞれ単品で購入することもできます。この点も、まさしくニトリのメルシーCに似ているところです。
ニトリを意識せずにおれない家具量販店としては、「メルシーキラー」として欲しい商材だと思います。
ちなみに、ニトリにはティムスというデスクもあります。これは2018年度初登場で、メルシーCよりも1万円安い税込39,900円という低価格(デスクライトは別売)。
ただ、天板は木目が荒々しいラバーウッド(ゴムの木)無垢で、引出し内部材もパイン材を白く塗った感じで珍妙です。安さは魅力かもしれませんが、個人的にはメルシーCのほうがマシかなと思います。
ともあれ、3万円台や4万円台でそこそこの品質の天然木の学習机が普通に店頭に並んでいるというのは、なかなか恐ろしい時代になったと思う次第です(苦笑)
コメント 皆様からご質問・ご意見など
急遽学習机探しをすることになり、ネットでこちらに辿り着きました。
ニトリのメルシーのリンクから、この机を見つけました。
色が気に入ったのですが、こちらの机は長持ちしそうでしょうか。
プリンさま
はじめまして^^
ご検討中の学習机はニトリのNEMUS(ネムス)ですね。
今回ご相談いただくまで気付かなかったんですけど、2016年度からはかなり仕様が変わっているようです。
(ちなみに2017年度はカタログから姿を消していました)
【2016年度版ネムス】
アルダー突板だった天板がアルダーまたはカバの無垢材になり、引出し前板はウォールナット突板からMDFに変更。
また、天板奥行が55cmから61cmに大きくなっています。
さらに、足元棚が追加、上棚手前直下にはタブレット端末を置く溝が天板に彫ってあります。
この仕様変更はおそらく、メルシーとの差別化でしょうね。
突板よりも無垢が良い、天板奥行が深いほうが良い、足元棚があったほうが良い…と考える人には最適と言えるでしょう。
引出しの写真を見ると、品質的にはメルシー同等と言えそうですので、材質、奥行、足元棚などの仕様で選んでいただければ良いのではないかと思います^^
ちなみにニトリの学習机の場合、長持ちするかどうかよりも、「開かずの引出し」など初期不良のあるものを掴まされなければ問題ないでしょう。
管理人様
早々に回答頂きありがとうございました。
ニトリに早速現物を見に行ってきました。
引き出しの作りが華奢に感じられ、候補から外すことにしました。
コイズミのビーノが素だと思うのですが、予算オーバーで、イトーキのNAG-F01-L77UASが
本棚が無いのとワゴンの高さ調整が出来ないのはネックですが、妥当かなと。
が、主人が展示品限りの2017年モデルのコイズミODF-600WDで充分だと言って譲りません。
1年前から展示されているであろう現品と考えると、照明の劣化はどうなんでしょうか。
球が切れたら交換できるものなのでしょうか?
また、表面の材質がラバーウッドというのも耐久性に不安ありで。
子供はこれで良いと言っていますが、将来買い直しはしたく無いので、決めかねております。
プリンさま
ニトリのネムスは候補から外れ、事実上、イトーキの「リーモ・ベーシックタイプ」とコイズミファニテックの「OD-1.5」の一騎打ちですかー。
コイズミファニテックの「ビーノ」も組み合わせ次第でそれほど値段は変わらないと思うのですが、リーモとOD-1.5はいずれも家具販売店では79,800円くらいですよね。
問題は、OD-1.5が展示品処分であることにプリンさんが難色を示されているところですね。
まず照明の劣化については、必ずしも常時点灯していたとは言えませんが、仮に365日間、10時間ずつ点灯していたとすると、計3650時間点灯していたということになります。
LED照明の寿命は4万時間とされていますから、ザッと10%ほど寿命が短くなっていると言えるでしょう。
ちなみに、LEDデスクライトはLEDの交換はできません。寿命が来たら本体ごと交換する必要があります。
また、ラバーウッド自体はリーモに使われているアルダーよりも硬いので、それ自体の耐久性には問題ありません。
しかしながら売場に1年間置かれていたということで、キズや無垢天板の波打ちの可能性があります。
キズについては特に角の部分に注意して、色々な角度からご確認ください。
天板の波打ちの有無については、天板を真横からご覧いただくと確認できると思います。
特にキズなどの問題がないようでしたら、理屈上は通常価格の10%引きでも妥当と言えます。
OD-1.5は人気モデルですので、この時期ならそれでも現品が欲しいという方はたくさんいると思います。
一方、プリンさんご自身がリーモのほうを気に入っておられることを考えると、OD-1.5が10%引きくらいでは微妙でしょうねー。
約13%引きの69,800円でも悩ましいところだと思います。
ですのでここは純粋に、それぞれの機能性の違いやお子さんのお好みで選んでいただくのがよろしいのではないでしょうか。
【リーモを選ぶメリット】
・専用お片付けトレーが使いやすい
・巾着袋等が掛けやすい使い分けフック
・A3収納可能なロングサイズワゴン
・ワゴン引出し2段目が深めで副教材を収納しやすい
・ワゴン最下段はフリーボックス型引出し
・上棚の棚板を高くセットすれば天板面が広々
・プラグを抜き挿ししやすいコンセントボックス
【OD-1.5を選ぶメリット】
・4スタイルが選べるステップアップデスク
・天板奥行拡張機能付き(53→61cm)
・ランドセルが掛けやすいランドセルハンガー
・引出し全段フルスライドレール装備
・ワゴン天板も無垢板
・天板をムラなく照らせる大型デスクライト
・引出し前板のプレートを好みに応じてアレンジ可能
リーモはシンプルでスタイリッシュ、それに比べてOD-1.5は多機能でレイアウトも自由と、それぞれに持ち味があります。
どちらも良いデスクであることに間違いはありませんから、じっくりとご検討いただければと思います^^