「学習机ってホントに必要?」
そんな疑問を少し抱きながら当ブログをご覧いただいている方もいらっしゃることと思います。もしくは、お読みの方ご自身は学習机を買ってあげたいと思っていても、旦那さんや奥さんが要らないと言っているというケースもあることでしょう。
学習机評論家という私の立場で言えば、学習机は必ずしも必要とまでは言えないものの、あったほうが良いと思います。会社員にとって職場の机が自分の居場所であるように、子供にとっての学習机も自分だけの居場所となり得るからです。
しかし、会社でも個人の机が決められていないフリースタイルが一部で導入され始めているように、子供にも必ずしも机は必要ない時代に突入したと言うこともできます。まさに机に対する考え方は多様化しているわけで、何が正解か不正解かは誰にも分かりません。
そこで今回は、私の意見をゴリ押しするのではなく、私がこれまでに伺ったお宅での机の在り方をご紹介したいと思います。様々な事例を通じて、必要か不必要かをご判断いただければ幸いです。
Case1.一人よりお母さんと一緒にいたい
小学校5年生のAさんのお母さんからは最初、ミドルベッドとデスクのレイアウトについてご相談を受けました。しかしながら、窓やドア、押入れの襖の位置を考えるとレイアウトを変更する余地はありませんでした。ミドルベッドやデスクがあと10cm小さければ変更の余地があったのですが仕方ありません。
次いで娘さんの話になりました。ソフトボールを頑張っていて勉強はあまりしない。しかも、自分のベッドがあるのにお母さんのベッドに潜り込んでくるのだとか。お母さんとしては自分の机で勉強して自分のベッドで寝て欲しいのですが、娘さんはまだ親離れできていないようです。
「それはそれで幸せなことですよ」と申し上げると、お母さんもうれしそうでした。
Case2.ゲーミングチェア+物置と化した机
高校1年生のB君は学習机の上に教科書を積み上げ、ワゴンの上に足を置いてゲームをするのが日課です。お母さんとしてはそれが不満で、ちゃんと片づけなさい、ゲームばかりしていないで勉強しなさいと言うのですが、B君から「うっせーよ!」と言われる始末。
それでもB君にとっては自分の机周りが快適なようで、友達が来たら自分の椅子に座らせてあげるんだとか。お母さんがB君のことを心配していることが伝わると、自分で片づけるようになりました。
Case3.仲良しとバトルを繰り返すツインデスク
姉妹(小学2年生/幼稚園年長)で仲良く勉強していると思って油断していたら突然バトルが勃発。そんなことを繰り返してはどちらかがダイニングテーブルに避難してくるC邸。良くも悪くも二人の距離が近すぎるツインデスクに原因がありました。
また、振り返れば棚があってそこに本などを収納するというのは決して悪くないのですが、机に引出しがなく、上棚もないため、ついつい勉強道具が出しっぱなしになるという問題がありました。
いずれの問題も現状のままでは解決できないので、それぞれに学習机を買い直してツインデスクはリビングに置くことになりました。
Case4.結局使わなくなったミニデスク
リビングに置けるサイズということで購入したミニデスク。しかし、組立式で耐久性に乏しく、引出しはすぐに壊れ、サイドの収納は扉が外れてしまいました。その結果、勉強道具を収納する場所がなくなってしまい、勉強はダイニングテーブルでするように。ミニデスクはと言うと、物置になってしまいました。
そこでミニデスクの代わりに収納家具を買おうかという話にもなったのですが、結局はD君が小学校3年生になったということもあり、改めて子供部屋に学習机を置くことになりました。
Case5.リビングの中心にあるプログラミング室
小学校6年生のE君の机はリビングの中心にあります。背面には書棚がズラリと並び、机の上にはデスクトップパソコンが。聞けば、プログラミングに夢中で小学校から帰るとずっとパソコンに向かっているそうです。
一般的なリビングダイニングのイメージとは随分かけ離れていますが、E君もご両親も満足しているようです。お母さんはプログラミングのことなどまったく分からないそうですが、E君と話しながらご飯を作れて良いとおっしゃっていました。
以上、5つの事例は学習机にまつわる話でありながら、失敗談だったり普通とはちょっと違うと感じられたと思います。四十万靖先生の『頭のよい子が育つ家』で出てきたような話だと思われた方もいらっしゃるかもしれません。
また、「なんだか色々考えると不安になってきたから学習机の購入はとりあえず見送ろうかな?」と思われた方もいらっしゃることでしょう。しかしながら、学習机を買わずにダイニングテーブルで勉強させた場合、消しゴムかすや食事の準備の邪魔になるということで結局は学習机を購入するということがほとんどです。そういう事実も踏まえて、私は学習机肯定派になったという経緯もあります。
いずれにせよ、お子さんの性格に合わせて学習机を購入するか否か、また購入時期をどうするかといったことを考えねばなりません。やってみないと分からないことは多いと思うので、じっくりとご検討いただければと思います。
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