いま巷では新型コロナウイルスの話題で持ちきりです。ウチの子が通う小学校や中学校も3月半ばまで休校ですが、未就学児を抱えるご家庭ではお子さんの健康状態はもちろん、休園や、その際に仕事を休めるかどうかに至るまで、不安でいっぱいだと思います。
卒園式ができるかどうかも分からない状態では、入学式の準備どころではないでしょう。ましてや学習机なんて急ぎもしないものなんて後回しにせざるを得ません。
そういう事情を完全に無視してマイペースで進めるつもりではないのですが、毎年恒例の「ベスト・オブ・学習机2020」を今年も発表して参りたいと思います。例年通り、「新型」を対象に、わたくし学習机評論家が独断と偏見に基づいて選出しました。
※すべて2020/02/28現在の税込価格
ウィドゥスタイル・セレクト

出典:ウィドゥスタイル
まずは学習机市場に復帰を果たしたウィドゥスタイルの「セレクト」でございます。その名の通り、デスクの幅は3サイズ、脚は3タイプ、カラーは3色からセレクトできるというコンセプトのデスクです。
セレクトの何が素晴らしいかと言うと、一番は浜本工芸に負けず劣らず引出しが堅牢であること。もちろん国産デスクほど丁寧な作りとは言えませんが、コスパを考えると十分な仕上がりです。また、天板はタモ突板のセラウッド塗装で、質感が良いだけでなくキズや汚れや熱にも強いので安心して子供に使わせることができます。リフティングワゴンが用意されている点もグッドです。
強いて残念な点を挙げれば取扱店が少ないところ。ウィドゥスタイルの家具を扱っている家具店はそれほど少なくないはずですし、イトーキが消えたあとを埋めるには最適だったはずですが、売場ではほとんど見かけませんでした。ベストオブ学習机にセレクトされたことで、来年は取扱いが広がれば良いですねー。

コイズミファニテック・ブロスト
お次はコイズミファニテックの「ブロスト」。イトーキの「ウットフォーク」の二番煎じと考えると存在意義は薄いのですが、ウットフォークが売場から消えたんですから必要な存在です。
しかも、ブロストはウットフォークと仕様がほとんど変わらないにもかかわらず価格が手頃です。楽天市場ではデスク+ワゴン+ブリッジ+デスクライト(ECL-612)の4点セットで税込81,600円くらいから、店頭では同じく9~10万円くらいでしょうか。ウットフォークよりもデスクライト1つ分くらい安い印象です。
ウットフォークはインスタグラムでもチラホラ見かけます。やはり見た目が映えるんでしょうねー。もちろん、決して見た目だけに偏っているのではなく、品質面でも安心感があります。

浜本工芸・令和プレミアムデスク
浜本工芸からは今年度「No.49デスク」が新作として登場しましたが、個人的にはそれよりもNo.09デスクのプレミアム仕様「令和プレミアムデスク」が素晴らしいと感じました。
何よりナラ本来の色に限りなく近いプレミアムオーク色が素晴らしいです。浜本工芸のほかの家具とは色を統一することはできないものの、頬ずりしたくなるほどウットリする出来栄えです。
ただ、200台なんてすぐに売り切れると思ってましたが、さすがに価格がプレミアムだからか年内に「展示品限り」の表示を見ることはありませんでしたね。売れるからと言ってまさか限定数以上に生産したわけではないですよね?(笑)ともあれ、新しいことにチャレンジしている姿勢が素晴らしいと思います。

「ベスト・オブ・学習机2020」に選出されたものは以上の3モデルのみです。いかんせん新作デスクが少なくて困ってしまいます。
カリモク家具の「パーチャー」やコイズミファニテックの「ファリス」も面白いと思うのですが、斬新すぎて私にはちょっと評価できませんでした。学習机に対するニーズが多様化していることを考えると需要はあると考えられるものの、もう少し世間の評価をうかがいたいと思います。
というわけで、いまいちテンションが上がりきらない「ベスト・オブ・学習机2020」でしたが、定番デスクも含めて是非各ご家庭のベストオブ学習机を選んでいただければと思います!
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【コメント】 皆様からご質問・ご意見など
収納マン様
島忠のニトリ買収についてご意見賜れれば幸甚です。
来年4月に小学校入学を控えた長男の学習机の選定にあたり、夏から検討を始め、膨大な情報の海の道しるべとさせて頂いたのが収納マン様のこのサイトです。ほぼ全ての投稿記事に目を通し、カリモク家具や浜本工芸のショールーム、その他家具屋さんの売り場に向かうこと数ヶ月、ついに浜本工芸(No.9)の島忠コラボモデルの購入に至り、つい先日自宅に配送されました。木の香りが部屋中に広がり、とてもいい買い物をしたと本当に嬉しい限りです。収納マン様には心から御礼申し上げます。
さて、冒頭の件ですが、私たちには次男があり、2年後にはまた同じモデルを買おうと思っているのですが、島忠モデルがその時まで存在するのかについて危惧しております。
ニトリは大変素晴らしい会社ですが、家具の製造販売を一貫している会社ですので、島忠がそのビジネスモデルに飲み込まれ、家具専業メーカーとのコラボなどは打ち切られてしまわないか心配しております。
この心配を断つためにも、少し早いですが今から次男の机を購入するというのも手かなと思っております。
収納マン様はどのようにお考えでしょうか?もちろん確定的なことなど誰にも分からないことですので、ご意見を参考にさせて頂きたいとの趣旨でございます。
ここでご質問するのが適切ではないかもしれませんが、浜本工芸が記事内にあること、2020年の出来事ということで、こちらに質問させて頂きました。
長谷川さま
はじめまして^^
浜本工芸のNo.09デスク島忠オリジナルモデルを購入されたのですね!
少なからずお役に立てたということで大変うれしく思います^^
No.09デスク島忠オリジナルモデルは結構長いこと販売が続いています。
実質的にはもう10年近くなるのではないでしょうか。
No.09デスクがフルモデルチェンジしない限り、また島忠が存続する限り、まだ数年は販売が継続されると個人的には思います。
世間では仮にニトリが島忠を買収した場合にニトリ化してしまうと危惧しているようですが、私はそれはまずあり得ないと勝手に思っています。
また、世間では同業のDCMの傘下に入ったほうが良いと考えられているようですが、私はまったく逆の考えです。
私はニトリ、島忠、DCMに直接的なパイプは持っていませんので、以下はすべて私の憶測に過ぎませんが、まずニトリの最大の狙いは島忠の資産です。
島忠はニトリが手薄な首都圏に店舗網を持ち、PBR(株価純資産倍率)は現在1.31倍と1倍を超えてはいるものの、これはあくまで簿価に対してであり、実際に島忠はテナント収入も少なくないです。
一時はホームセンター業をやめてテナント業に徹したほうが良いのではないかと言われたほどです。
売上が芳しくない店舗はニトリにするということは当然あり得るでしょうが、似鳥会長も明言している通り、島忠ブランドを残して従来のホームセンターと家具店は継続すると思います。
ここがニトリの狙いの二つ目です。
島忠ホームズはホームセンターにしては珍しくほとんどプライベートブランドを持っていません。
プライベートブランドは利益率は高いですが、島忠くらいの規模ならプロパー品のほうが消費者に安く提供することができます。
現在ニトリは自社オリジナル商品に偏っていますから、基本的にプロパーを売っている島忠のビッグデータが手に入るのはメリットになるでしょう。
家具についても同様のところがありますが、それよりもニトリでは取引がないメーカーと取引できるようになることが重要です。
ニトリでそれらのメーカーの商品を扱うというわけではなく、ニトリでカバーできない価格帯の家具を島忠ブランドの店に送客するというのは考えられるのではないかと思います。
東京インテリア家具が全国展開してあれだけ成功しましたからね。
似鳥会長としては東京インテリア家具にやりたいようにやらせるのではなく、島忠ブランドで戦争をしかけたいと考えていてもおかしくはありません。
海外展開で苦戦し、新規事業のアパレルや化粧品も期待薄の中、東京インテリア家具と同じ土俵で戦うというのはニトリにとって成長戦略を描きやすい方法だと思います。
しかし、ニトリブランドでは厳しい。
けれども、島忠ブランドならそれが可能。
しかも、家具売場単独では難しい地域でも、ホームセンター併設店なら可能性を見出せますし、場合によってはニトリのホームファッション+島忠の家具という出店も考えれられます。
まあ、以上はすべて私の空想ですが、島忠ホームズを消滅させることはニトリには何らメリットはないと思うので、私はまったく心配に及ばないと思いますけどねー。
逆に島忠がDCM傘下になってホームセンターの売場がDCMのプライベートブランドばかりになったらゾッとしますし、今のTOB価格でDCMに安く買い叩かれるというのも不満です。
でも、島忠の経営陣は代替わりしたところなので、前経営陣含めて果たしてどういう思いでいるのか…。
そこのところが興味深いですねー^^;
※勝手ながらお名前を修正させていただきました
収納マン様
プロフェッショナルの、洞察に富み、論理的で素人にも分かりやすいご意見に得心致しました。
また何より、今回少しイレギュラーな相談にも関わらず、ご丁寧な回答を頂戴し、まことにありがとうございます。
次男の机は、妻とよく相談して方針を決めたいと思います。
名前の修正の件、ご配慮頂きありがとうございます。今後とも収納マン様のブログを楽しみにしております。
長谷川さま
島忠がどこの傘下に入るかはさておき、No.09デスクが廃番になることはおそらくしばらくないと思いますし、仮に島忠オリジナルモデルがなくなったとしても、バックパネルの形状が似ているIDC大塚家具オリジナルモデルもあります。
東京インテリア家具オリジナルモデルは天板がナラではなくオークになりますけど、それもあります。
なので、基本的にはご心配に及ばないのではないでしょうか^^
またいつでもお越しください♪