皆様お待たせしました!今年も「ベスト・オブ・学習机2018」を発表する時期が参りました。
近年の学習机の大転換期となった2016年度、その影響が各社に広がった2017年度に続き、2018年度は競争がよりシビアになったように感じます。各社ともに創意工夫を凝らし、価格競争も熾烈を極めました。
当然、そのような中で生まれたデスクはどれも素晴らしいものばかり。よって私としても例年以上に慎重に選び抜かざるを得なくなりました。
というわけで、お待ちかねの「ベスト・オブ・学習机2018」を発表してまいりましょう!
※価格および仕様はすべて2018/02/17現在(消費税率8%)
たなとつくえ・ミニマ
のっけから手前味噌で恐縮ではございますが、やはりこれは外すことができません。わたくし学習机評論家と浜本工芸がコラボした「たなとつくえ」の「ミニマ」です。
ミニマの特徴を一言で言うと、合理的で無駄がないミニマム(必要最小限)ながら最高級仕様であるということです。上棚は使わなくなったら足元棚としても使えます。またその際、コンセントはデスク側面に移動させることができます。
上棚は作業スペースの邪魔にならないところに位置し、それでいてA4ファイルを2段に収納することができる大容量。ワゴン2段目は実験セットなどの副教材も収納しやすい深めのサイズ設定となっています。
さらに、デスクおよびワゴンの天板はナラ無垢、上棚の棚板やワゴン側板などはナラ突板を使用した、浜本工芸の中でも最高級と言える仕様です。ミニマムなのに仕様はマキシマム。非常にプレミアムな一台ながら、3点セットがIDC大塚家具にて税込148,000円というお手頃価格です。

ナフコ×イトーキ・NUF-18-VB

出典:ナフコ21スタイル
お次はイトーキの「ウットフォーク」のナフコ21スタイルバージョン、「学習机3点セットNUF-18-VB」です。カタログモデルのウットフォークはナラ無垢ですが、ナフコ版はラバーウッド(ゴムの木)無垢にナラの木目を印刷したもの。つまり廉価仕様ながら、パッと見た感じナラとほとんど見分けがつかない質感となっています。
上写真の組み合わせで税込79,800円というお手頃価格。カタログモデルと比べると引出しの開閉が若干スムーズさに欠ける、LEDデスクライトに調色機能がないなど物足りなさはあるものの、この価格なら許せちゃう感じがします。
なお、ほぼ同じデスクが島忠ホームズにて「ウットフォークS(NUF-S18-VB)」の商品名で販売されています。ひょっとしたら他の系列でも扱われているかもしれませんね。



コイズミファニテック・ルトラ
ナフコのウットフォークもどき同様、天然木の価格高騰を踏まえて工夫したデスクと言えば、コイズミファニテックの「ルトラ」もまた素晴らしいです。天板に高圧メラミンを使用した、いわゆるデコラ貼りのレトロ感漂うデスクです。
ルトラは天板奥行55cmでリビングダイニングに置いても収まりの良いサイズとデザイン。また、コーディネートタイプ(セレクトタイプ)なので、予算や必要な収納量に応じて組み合わせを選ぶことができ、今まで学習机に対してネガティブなイメージを持っていた方にも受け入れやすいと思います。
ちなみに、同じく2018年度登場で、高圧ではなく低圧メラミンを使用した「FRAX(フラックス)」もなかなかナイスなんですけど、私が足を運んだ大阪周辺の家具店では一度も見かけませんでしたねー。

浜本工芸・No.28デスク

出典:浜本工芸
最後に紹介するのは、浜本工芸の「No.28デスク」です。これはどこかで見たようなデザインだなーと思ってたんですけど、冷静に考えるとこれはコストパフォーマンスがかなり良いということが分かります。
No.28デスクと書棚の幅100cmの2点セットは税別103,500円。一方、カリモク家具のユーティリティプラスのデスクSS3955+マルチシェルフQS3587の2点セットは同105,000円。No.28デスクはオーク無垢、ユーティリティプラスはオーク突板、No.28デスクは本体に引出し2杯付き、ユーティリティプラスは引出なしであることを考えると、No.28デスクのほうが圧倒的にコスパが良いのです。
どこぞのデスクに似たデザインからスタートしたNo.28デスクですが、ユーティリティプラス並みにラインナップが増えると大化けする可能性があるんじゃないかと思いますね。

以上、「ベスト・オブ・学習机2018」として4モデルを選出しました。
改めて受賞作品を眺めてみると、選んだ私自身が言うのもナンですが、ミニマ以外は上棚があまり重要な位置付けではなくなっているように感じます。実際、今年度は例年に比べて上棚を重視したご相談が少なかったように感じます。
また、2016年度あたりはコンパクトな奥行に関する不安の声もたくさん聞かれたのですが、今年度は随分と減ったように思います。奥行55cmのコンパクトな学習机がようやく市民権を得たように感じるところです。
なお、近年の「ベスト・オブ・学習机」がそうであったように、2018年度も新作デスクだけを選んでおります。2017年度以前に発売された学習机の中にも素晴らしい学習机は山ほどあります。
真の「ベスト・オブ・学習机2018」は読者の皆様方ご自身が選ばれた学習机です。学習机選びに間違いはありません。じっくりとお子さんにベストな学習机を選ばれる過程で、今回のセレクションが参考になれば幸いです。
2019年度版はコチラ↓

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