学習机評論家が選んだ!ベスト・オブ・学習机2015

例年通りであれば先の週末で学習机商戦のピークも過ぎたであろうということで、学習机評論家・収納マンが選ぶ「ベスト・オブ・学習机2015」を発表したいと思います!

なお、5台を選出しておりますが、特にランキング形式にはしておりません。5台とも素晴らしいデスクです。また、2015年度新作デスクにこだわったわけではないのですが、結果として新作ばかりとなりましたことを先に申し上げておきたいと思います。

 

ヒカリサンデスク・PATINA(パティナ)

 

2015年度のヒカリサンデスク(光製作所)は本当に大躍進だったと思います。実際どの程度売れたのか分かりませんが、私がオススメする4大メーカー(カリモク家具・浜本工芸・イトーキ・コイズミファニテック)にグイッと入り込んだ感じがします。

2015年度のヒカリサンデスクはカタログも良かったし、デスクのデザインも良かったし、引出の仕切り板も良かった。パティナは袖固定ということで実用性の面ではどうかという部分もありますが、本当にデザインが素敵ですよー。

パティナに関して欲を言えば、仕切り板はもうちょっと頑丈なものにして欲しいですね。あとはデスクライトの改善。コンセントの数も増やして欲しいですね~。

 

浜本工芸&シマホオリジナル・SD46デスク

※写真はカタログ掲載モデルの110cm幅のものです

これは浜本工芸が頑張ったというより、シマホ(島忠ホームズ)が頑張りましたシマホ・オリジナルのSD46デスクは浜本工芸のNo.4664デスクに本体引出(スライドレールなし)とNo.4604移動袖Aを付けて税込99,800円というお手頃価格。お値段だけじゃなく、新入学児童でも座りやすい脚形状、2段目が深めの袖引出というのも良いです。まあ、これはカタログ掲載品でも同じですが。

欲を言えば・・・これはシマホに対してではなく浜本工芸に対してですが、プロパーのNo.46デスクの本体引出をオプションにするのはともかく、浜本工芸のデスクに金属製スライドレールはナシでしょう。それとNo.46デスクは本体のデザインや価格帯が良いので、上棚別のモデルを作っても良いんじゃないかと思います。あとはまあ、市場ばかり見ずにもっと消費者のほうを向いて開発して欲しいですね。

 

イトーキ・カモミール・ラグジュアリー

イトーキLeamo(リーモ)も捨てがたいし、前述のヒカリサンデスク・パティナと同様の片袖机のpolku(ポルク)も個人的には大好きなんですが、あえてCamomille Luxury(カモミール・ラグジュアリー)を選出させてもらいました。それはカモミール・ラグジュアリーのほうが、より「本物」だからです。

カモミール・シリーズはデザインが素晴らしいんですけど、中にはデスクライトの幅が小さいことを不満に思っている人もいたと思うんですね。もちろん、デザイン性を考えればそれは仕方ないのですが、カモミール・ラグジュアリーはシェード幅の広いデスクライトを備えつつ、見事にデザイン性を両立させたと思います。

しかもカモミール・フリーワンタイプに比べて定価でたったの4,000円アップという価格設定。コストを抑える努力が相当あったんだと思いますが、欲を言えば、せっかくのフリーワンタイプなんだから、書棚の台輪部分に天板と同じ色のバーチを貼り付けるなどしてバランスを取ったらもっと素敵だと思います。現状だとちょっと頭でっかちに見えますもんね。

 

コイズミファニテック・BEENO(ビーノ)昇降デスク

 

正直言うと、私はあんまり天板昇降式デスクが好きではないのです。それは袖引出がどうしても小さくなってしまい、子供の成長とともに増えるモノに対応しきれない可能性があるからです。でもビーノはコイズミファニテックの定番ユニットデスクですから、その袖ワゴンを天板昇降デスクにセットすることができるんですよね。まるで浜本工芸のデスクのような芸当がこんなに低価格でできちゃうんですからとても素敵だと思います!

あとは欲を言えば、専用チェアは同じナラ材か、せめてタモ材にして欲しい。昇降デスク用の回転チェアももうちょっと落ち着いた色が欲しいですね。これはKEYUCA(ケユカ)にとっても願ったり叶ったりではないでしょうか。あとはとにかく、ビーノをロングセラー商品としてこれからも維持発展させて、買い替えや買い足しに対応できるようにしてもらえると大変ありがたいです。

 

カリモク家具・Semina A(セミナエース)

セミナエースは「さすがカリモク!」と唸ってしまうデザインです。台数が出る感じではないし、そもそも学習机というカテゴリーではない感じもしますが、いかにもカリモクらしくて良いと個人的には思います。

基本的には文句の付けどころがないのですが、強いて言うと、オプションの本体引出はもっと前板に傾斜を付けたデザインにしたほうが良かったんじゃないかと思います。デザイン優先で言えば、深さもオカムラの学習机ばりに浅くしても良かったのではないかと思いますね。また、袖ワゴンもセミナエース用にデザインしたらもっと良いでしょうね。このへんはおそらく、セミナエースの売れ行きを見てから判断しようということだったんだと思いますが、カリモク家具は売れなかったからと言ってすぐに引っ込めるような会社じゃないんだから、もっと飛び込んでみても良かったと思います。2016年度の進化が楽しみです。



以上、学習机評論家が独断と偏見で「ベスト・オブ・学習机2015」として5モデルを選出させてもらいました。決して、カリモク家具、浜本工芸、イトーキ、コイズミファニテックありきじゃなくて、20社以上のメーカー・販売店の中から選んだんですけど、結果的に収納マンのオススメ4メーカー+ヒカリサンデスクとなったことは私としても本当に嬉しいです。

学習机市場は近年、完全に二極化が進んで、5万円以下と10万円以上に分かれてしまっているように思います。対して、今回選出したものも含めてメーカー品は5~15万円というゾーンにあります。ハッキリ言って厳しいだろうなぁと思います。

決して5万円以下が良くないということはありませんが、厳しい市場環境にもかかわらず各社が切磋琢磨して良いものを作っていることはとても素晴らしいことだと思います。その各社の努力を少しでも皆さんにお伝えできればというのが私の想いです。2016年度はどんな展開が待っているのか・・・本当に今から楽しみです!

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