2022年度の「価格帯別おすすめ学習机」もようやく最後の9万円台となりました。
私が家具メーカーに勤めていた20年くらい前は、9万円台でも浜本工芸やカリモク家具の上棚付きの学習机が買えました。もっとも、それを言ったらこの20年で鉄骨造の住宅の坪単価は約74%アップ(木造は約8%アップ)、物価の優等生と言われ続けた玉子も今や1パック当たり100円で買えることはまずありません。
給料が上がらないと言われて久しいですが、アルバイトの時給は800円くらいから現在は1,000円くらいに上がっています。国産家具メーカーの工場で働くのはいわゆるパートの方も多いですし、中国では人件費が5倍くらいになっています。ウッドショック、コンテナや半導体の不足、少子化などのことも考えると、むしろ学習机が現在の価格で抑えられているほうが不思議なくらいです。
そういった変化を考慮すれば9万円台の学習机も決して高くはないはずですが、一方で8万円台以下でコスパの良い机を見てしまうと、価格に見合ったコスパの机を見つけるのは本当に難しいんですよね。
ともあれ、今回も基本的に上棚もしくは書棚付きの学習机を中心に、楽天市場で取り扱っている4千アイテム以上からピックアップして9万円台のオススメを探してきました。順番に紹介してまいりましょう。
※すべて2022/02/16現在の税込価格
イトーキ・ウットフォーク5点セット
まずはイトーキの「ウットフォーク5点セット」(税込92,000円)。デスク+ワゴン+上棚の3点セットに、回転チェアとデスクカーペットも付けたものです。
もともとイトーキが2017年にウットフォークを発売したときは、3点セットで税込99,800円というのが想定売価でした。その間、消費税が2ポイント上がっているにもかかわらず、チェアとデスクカーペットも付けて更に安くなっているって、”おねだん異常”もいいところだと思いませんか?まさにネット直販だからこそ成し得た価格と言えるでしょう。
ちなみに、板座の回転チェアに代えてPVCレザー張りのKS9-0BRをセットした5点セット(税込97,400円)もございます。また、デスク天板がナラ突板でシェルフ+デスクライト+回転チェア+デスクカーペットがセットになったウットフォークもどき4点セットも同94,000円です。
イトーキ・スクリプト5点セット
お次もイトーキで「スクリプト5点セット」(税込99,900円)。前述のウットフォークのデスク天板はナラ無垢でしたが、スクリプトはオーク突板。その代わり、上棚よりも収納量が多いシェルフがセットになっています。
これのお得度を測るにはコイズミファニテックの「ビーノ」と比較すると分かりやすいでしょう。ビーノの105デスク+ワゴン+シェルフ+ブロストチェア+デスクカーペットの5点セットで想定売価は12万円弱。実に15%も安い計算です。スクリプトは奥行55cmでビーノよりコンパクトですが、逆にリビングダイニングに置くことなどを予定されている場合はそれすらメリットになると思います。
なお、ビーノは3色展開ですが、こちらのスクリプトのセットは上写真のトラッドナチュラル色のほか、ヴィンテージブラウン色も選べます。また、ビーノを楽天市場などのネットショップで購入すると組立設置料がかなり高額になりがちですけど、イトーキ直販なら税込3,300円で済むので、ネットで購入することを前提で考えている方には安心材料のひとつになると思います。
コイズミファニテック・アルフ
実は前述のイトーキの2モデルは2021年度のオススメと同じです。もし9万円台のオススメをこれで終わってしまったら私が手抜きしているようにしか思えません。そこで、今年はコイズミファニテックの「アルフ」(税込99,000円~)をピックアップさせてもらいました。
実はアルフ、昨年は8万円台のオススメとして紹介しました。基本的に学習机は値上げの方向ですが、アルフは2021年度に定価122,000円だったのが2022年度は逆に120,000円に値下げされています。でも楽天市場での売価は9万円台になってしまっているのです。
まあ、いろいろと大人の事情があるのでしょう。ともあれ、クーポンやポイントを活用すれば、実質的な価格は変わりません。逆に、定価が下がっているのに売価が上がっていたらおかしいですものね。
それはさておき、アルフはデスクライト付きのユニットデスクで10パターンのレイアウト変更が可能なモデル。最初はリビングに置いてミニマムに、子供部屋に移動したらマキシマムに活用することができます。良い意味で学習机っぽくなくて様々なシーンに対応させることができるというのが最大のメリットと言えるでしょう。
というわけで、9万円台のオススメ学習机を紹介しました。世の中の様々なモノが値上がりする中、ウットフォークとスクリプトの元々の売価を知っている私としては、9万円台でそれらのセット品が買えるというのは本当に安いと思います。また、アルフももともと8万円台だったのが9万円だと言われると手が出ませんが、楽天市場における売価の表示の仕方が変わっただけとご理解いただければ問題ないでしょう。
こうして4万円台から9万円台まで価格帯別のオススメ学習机を紹介して参りましたが、イトーキが強いですねー。イトーキの学習机が店頭から消えたときはこれからどうなることかと思っていました。正直、もうダメなんじゃないかとすら悲観的に見てましたけど、使い分けフックを復活させるなど反転攻勢に出ているように感じます。
ホント、時代の変化とともに、学習机のかたちも、価格も、市場環境も、消費者も、いろんなものが変わるものですね。改めてそう思う今日この頃です。
8万円台のオススメ

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