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杉工場の2017学習机は仕様アップ&ダウンで価格はアップ、ラインナップは実質不変

      2016/09/28

杉工場の2017年度版の学習机デジタルカタログは9月14日には公開されていたんですけど、こちらの都合でレポートが遅くなってしまいました。

2017年度の杉工場の学習机デジタルカタログを見ると、パッと見た目にはあまり変わったところは感じられません。しかし実際にはいくつか変化があるのです。

 

シェルフの側板を合板から無垢材に変更

2017年度から杉工場のシェルフ(本棚)の側板は、基本的にすべて合板から無垢板(集成材)に変更になりました。これはコストの掛かることですが、見た目の質感アップを狙ったんでしょう。ただ、これにはちょっと眉をひそめてしまいました。

なぜなら無垢板は反ったり割れたりする可能性があるからです。決してコストを抑えるためだけに合板を使っているわけではないのです。無垢板を使う場合は反り止めという補強パーツを入れる必要があり、杉工場のシェルフの構造では反り止めの役割は果たせていないと思います。

 

本体引出しの地板が桟に仕様ダウン

前述したシェルフの側板が無垢板に変更になったことはカタログにも誇らしげに書いてあります。そりゃあコストは掛かるし、少なくとも最初は見た目も良くなるのですから、誇って当然です。しかしその一方で、明らかなバージョンダウンについては一言も書いていません。それは本体引出しの地板が桟に変更されたことです。

詳しくはこちらのページの中段あたりをご覧いただければと思うのですが、今までは引出し全体が箱で囲われていた状態だったのが、手前の桟で支えるだけの構造になってしまっています。これはコストダウンを狙った以外の何物でもありません。地板構造のほうが膝で引出しの底を蹴り上げる心配がなく耐久性に優れるからです。デスクの横揺れを防ぐという役割も果たします。

もっともこれは単にコストダウンを図っただけでなく、杉工場の技術的なボロを隠すためだとも考えられます。地板構造にすると引出しを閉めるときに中の空気を押し出し、逆に引出しを引き出すときは空気を取り込む必要があります。そうすると精度の悪い引出しでは引出しの開閉がスムーズでなくなってしまうのです。地板構造をやめればこの問題は解決するので、クレーム回避のために構造を変更した可能性があるとも考えられます。

あとはデスク本体の側面のフックを取り付けてある板の部分がプリント化粧板からアルダー無垢板に変更になっています。これもシェルフの側板と同じで見た目の向上を狙ったのでしょう。

 

シェルフの価格は5%前後アップ

シェルフは側板を無垢板に変更したことでコストアップし、価格は5%前後の値上げとなっています。デスク本体やワゴンは価格には変更がありませんけど、デスクの仕様ダウンがあったことを考えれば実質的には値上げと言って良いでしょう。

杉工場は2016年度に約3~10%アップしたのにまた値上げというわけですが、おそらく為替予約で予測を見誤ったのでしょう。1年前はドル円が140円を目指すかなんて言われてたのに、今や100円にタッチする勢いなのですから無理もありません。家具用材を国内で賄えれば良いのですが、広葉樹は多くが輸入に頼っているので、国内生産でも家具メーカーはどこも厳しいですよね。

 

SD

ここまでは2017年度の杉工場の学習机のネガティブな面を書きましたが、ここからは挽回したいと思います。誤解がないように言っておきますけど、基本的に私は杉工場がキライというわけではありません。むしろ杉工場ラブです(笑)デザインは素晴らしいし、基本的に考えていることがすごく似ているように感じるのです。技術力と設備が足りないのが残念なだけです。もし杉工場にカリモク家具や浜本工芸並みの技術力と設備があれば最強かもしれないと思いますね。私が家具メーカーの経営者だったら杉工場のデザイナーを三顧の礼で迎え入れると思います。

戯言はさておき、2017年度の杉工場の学習机カタログには新しいデスクがひとつ加わっています。その名は「SD(エスディー)」。「Sugikoujou Desk」の略でしょうか。そう考えると、杉工場を代表するデスクと捉えても良いのかもしれません。

こちらのSDは2017年度カタログでは初登場ながら、自社サイトでは2012年から販売していた既存モデルのようです。パッと見た感じ、いかにも杉工場らしいというか、「シンプル」としか評することができない形なんですけど、私にはビビビッと来てしまうデザインなのです。

私がSDのどこにビビビッと来てしまうのかと言うと、60×60cmのデスクが用意されていることです。60×60cmのデスクなら大人一人で運べる大きさです。SDのデスクにセットできるワゴンは基本的に幅30cmのレグワゴンだけですが、もし一般的な幅42cmほどのワゴンをセットすれば全体が102×60cmのデスクになります。幅60cmのシェルフをデスク側面に置けばユニットデスク、デスクの奥に置けばコンパクトな組み替え式デスクのようになります。こういうシンプルなライフスタイルの提案ができるのはさすが杉工場だなーと感心します。

 

本当に杉工場のデザイン力は素晴らしすぎるといつも思います。それだけに技術力と設備がないのがただただ残念でなりません。主要取引銀行がどこなのか分かりませんが、もっとジャブジャブ金貸したれと思いますね(笑)

今のところ杉工場のデスクを買う必要はないですけど、杉工場が目指す方向性だけはチェックしておくべきではないかと思います。

 - メーカー, 2017学習机 , ,

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