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ランドセルラックはシンプルなほうが収納しやすい!コイズミ「Sラック」

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国民的収納ラックと言える「カラーボックス」は、1970年にクロシオ(本社=和歌山県海南市)が初めて世に送り出した組立式の安価な木製棚です。クロシオの名前は知らなくても、カラーボックスを知らないという日本人はいないでしょう。


↑現在も販売されているクロシオのカラーボックス(扉&鍵つき)

カラーボックスは価格が手頃で組み立てが簡単なことから、日本中で爆発的にヒットし、海外にも大量に輸出されました。今でこそ家具は輸入するものとなっていますが、高度経済成長期には逆に輸出するものだったのですね。

それはともかく、カラーボックスと言うとどうしてもチープな印象がつきまといます。実際に安いんだからそれはその通りとして、では安いからというだけで普及したのでしょうか。

答えはもちろんNOです。構造がシンプルなので組み立てやすいだけでなく、シンプルで使い勝手の自由度が高いからこそ支持されているのです。

 

コイズミファニテック・Sラック

前置きが長くなりました。今回は以前に少し紹介しましたコイズミファニテックの「Sラック(エスラック)」について詳しく紹介したいと思います。その際には”見た目はカラーボックスの親玉のよう”と申し上げました。

基本的に私は収納のプロとしてカラーボックスってあまりオススメしていません。ですが、Sラックに関しては褒め言葉としてカラーボックスという言葉を使わせていただきました。先ほど申し上げた通り、”シンプルで使い勝手の自由度が高い”という意味です。

2023/11/23追記:コイズミファニテックでは現在「Sラック」という呼び方はしておらず、「マルチラック」と呼ぶのが正しいそうです。

 

収納は融通が利くほど秀逸と言える

学習机メーカーに限らずメーカーがランドセルラック的なものを作るとき、どうしてもひとつひとつの学用品を落とし込んでレイアウトを考えがちです。ランドセルはここ、ピアニカはここ、ハンカチはここ、国語・算数・生活の教科別、といった具合です。そのほうがランドセルラックとして消費者にとって分かりやすく、売りやすいと言えます。

しかし、それは収納のプロに言わせればタブーなのです。学用品ひとつずつを落とし込むと融通が利かなくなってしまうからです。小学生の間くらいは問題なく使えても、中学生以降は教科数がさらに増えるので余計に使いにくくなってしまいます。使いにくいものを無理矢理使おうとすることほど非合理的なことはありません。せっかく良いものを買っても粗大ゴミにしかならないのですね。

じゃあカラーボックスなら良いのかというとそれも違います。一般的な3段カラーボックスの場合、棚板が動かせません。縦置きにした場合にA4サイズのファイルが入りませんし、文庫本を収めるとその上に無駄な空間が空きます。これはこれで融通が利かないのです。ニトリのカラーボックスなら棚板は動かすことができますが、ランドセルを置くには強度的に心許ないです。

その点、コイズミファニテックのSラックはシンプルながら融通が利いて十分な強度も備えています。もちろんカラーボックスに比べれば高価ですが、融通が利かない市販のランドセルラックに比べればコストパフォーマンスははるかに高いです。また、融通が利いてフレキシブルに使えるから小学生までではなく大人になってもそれなりに使えます。

 

ついでにちょっとグダグダ言わせてください

収納のプロとしての私の経験上、片づけに苦手意識が強い人ほど市販のランドセルラックに手を出す傾向が強いと言えます。そして、片づけに苦手意識がある人は何をどこにどのように収納すれば良いか分からないから、それを他人に決めて欲しいと言います。また、自分がそうだから子供に片づけ方を教えられないし、子供にはそうなって欲しくないから、ランドセルラックを置けば何とかなるんじゃないだろうかと期待してしまうのです。しかし、それではいけないのです。

片づけが苦手な人というのはもちろんいろんなパターンがありますけど、端的に言うと「自分で決められない人」です。何をどこにどのように収納すれば良いかは自分であれこれ考えて決断しなければならないのです。ですから、片づけ方をマスターしようと思えば、「自分で決める」ということからは絶対に逃げられないのです。

逆に、それができるようになると、収納家具などのハードのほうで何をどこに置いたら良いかが決められてしまうと、非常に使いにくいということが分かるようになります。たとえばレンジ台などは典型的な例です。確かに電子レンジを置くには都合が良いと思いますが、他に使い道がありません。また、大型の電子レンジに買い替えたら使えなくなってしまうこともあります。それだったら「ルミナスラック」のほうがシンプルで、棚板が自由に動かせて耐久性もあるので使い勝手が良いです。

こちらで無印良品の各種ユニットシェルフをオススメすることが多いのもまったく同じ理由からです。何をどこにどのように置いたら良いかが示されていないから使いにくく感じるかもしれません。しかし、それを自分で決められるようになればむしろ使いやすく感じられるはずです。もしいま「片づけが苦手だー」と思われているなら、ぜひ自分で決められるようになっていただきたいと思いますし、子供に片づけ方を教えたいのであれば、まず親ができるようになるよりほかありません。

 

時間割表&キャスター付きで奥行約35cm

Sラックから片づけの哲学のような話に発展してしまいましたが話を元に戻しましょう。基本的に私は学用品を置くなら無印良品の各種ユニットシェルフのようなもので背が高いものが良いと考えているのですが、次点としてはSラックも十分アリだと考えています。

Sラックはキャスター付きなのでリビングダイニングに置いても動かしやすいんですね。背が高い収納家具だとキャスター付きにした場合に転倒の危険がありますが、Sラックくらいならその心配は少ないです。

また、奥行が35cmくらいというのは最適なサイズです。転倒するリスクが少なく安定しており、絵の具セットや書道セットなどを置くにもちょうど良い寸法です。

ランドセルを置いた横に時間割表などを貼れるバックボードが付いているというのもグッドです。ランドセルと学用品を置いたものの時間割表を机のところに確認しに行くようでは、収納の本質から外れてしまいます。ワンストップで身支度ができてこそ秀逸なランドセルラックと言えるでしょう。

2023/11/23追記:2023年度モデル以降は時間割表が付いていません。

 

カラーボックスより全然素敵!アルフ版Sラック

2022/07/06追記:アルフ版のSラックは2019年度を最後に販売を終了しました。

冒頭で紹介したSラックのベーシックタイプは確かに見た目にカラーボックスっぽいです。しかし、Sラックにはいくつかのデザインが用意されています。ビーノ、アルフ、レイクウッド、オルレアのそれぞれにマッチしたデザインのものが用意されているのです。

ナラ材を使ったビーノだけはちょっと値段が高めに設定されているのですが、あとは全部同じ。これ、実はめちゃぐちゃなことで、ベーシックタイプはMDF合板でできているんですけど、他のデザインはすべて引出し前板や側板に無垢を使っているんですね。(※2023/11/23追記:値上げにより、ナラ無垢を使ったビーノは税込66,000円、MDF合板のベーシックは同52,800円になりました)

基本的には学習机のデザインに合わせて選んでいただければと思うんですけど、実はアルフのSラックが一番お得なんじゃないかなと思います。値段が唯一高くなっているビーノは別として、レイクウッドとオルレアの側板にはプリント合板が使われているものの、アルフはほとんどビーチ無垢ですから。もしナチュラル系の学習机をお使いなら、ベーシックタイプよりもアルフのほうを選んだほうが満足度が高いかもしれません。

 

というわけで、熱、のど、鼻、すべての風邪の症状に、エスタック。教科書、ノート、ランドセル、すべての学用品の収納に、エスラック。覚えてね♪

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コメント 皆様からご質問・ご意見など

  1. タケタケ より:

    収納マンさま こんにちは。

    まとめて一カ所にコメントを書こうかと思いましたが、話題は一カ所にが原則ですし、連投失礼します。

    近場にやっとで入荷されていました。
    見ましたよ、Sラック!
    実物見るとすごく良いですね。
    A3の紙を収納する台を探していたという事情+コイズミさんのランドセルハンガーもついている。
    これ買っちゃうかな、ぐらいのノリになってました。
    ただ、値段を見て衝動買いはせずにすみました(^^ゞ

    今年はランドセルラックといいますか、コイズミさんの「Sラック」イトーキさんの「みえクロ」など机周りの収納が楽しいですね。
    「Sラック」、ビーノ版とかアルフ版とかあるのなら、ベーシックはもう少し値段を抑えてもらえると嬉しかったなと、一目惚れした者は思ってしまいました。(^^ゞ
    値段が同じで色に拘りがなければ、収納マンさまの仰るとおり、ベーシックではなくアルフ版買っちゃいますよね~。

    • 収納マン より:

      タケタケさま

      お気遣いありがとうございます^^

      確かに天然木が使われているとは言え、ちょっと躊躇する値段ですよね^^;
      でもこれ、確か下台のほとんどが完成品だったはずです。
      キャスターを取り付けて、引出しより上の部分を屏風型に組み立てれば完成というわけですね。

      これくらいの構造であれば完全組立式でも良かったんじゃないかと思うんですが、コイズミファニテックはコストよりも耐久性を重視したようです。
      この考え方は個人的には「あっぱれ!」だと思いますね^^

      ただ逆に言うと、物流コストが大きすぎて、素材を変えても値段が同じになってしまったという側面は否めないですね^^;

      • タケタケ より:

        収納マンさま 返信ありがとうございます。
        連投でお邪魔しています。

        カラーボックスのように自分で組み立て、ネジ止めするのかと思っていたのですが…。
        この箱の大きさのままくるのですか!?
        それは物流コストがかさみますね。

        来年度が本番だからといろいろ眺めていますが、待っているとどんどん面白い机が出てくるので、この調子では机を選べる自信がありません(^^ゞ
        なんだか、PCで言うところの「欲しいときが買い時だ!」みたいになってきました…。

        • 収納マン より:

          タケタケさま

          私も実際に箱を見たわけではないのですが、話を聞く限りは引出しから下部分ほぼそのままの大きさのパッケージだと思います。

          家具は結婚と同じでタイミングが大事なところがありますからね。
          良いご縁があればと思います^^